いのかりん🦒🎐
アイツの彼女でいるとよく聞かれることがある
増「本当に付き合ってるんですか?
藤吉さんのなにがいいんですか?」
きらちゃんの言葉はキツく聞こえるけど
言いたいことは分かる
それにあんな性格だから愛情表現を言葉や行動で示してくることも少ない
ほんと、猫みたいに気まぐれにデレたりするけど
その反面私は割と引っ付いたりする方やし
みんなでワイワイふざけ合うのが好きだから
ちゃんと愛情表現してもらってるの?
とか、心配されたり
そういうノリじゃなくて?
付き合ってることを信じてくれない子も居るくらいだ
チラッとアイツの方を見ると
いつも通り本を読んでた
まあ、ちゃっかり会話聞いてるんだろうけど
増「聞いてます?」
梨「あー、ごめんごめん
本当に付き合ってるか〜…?夏鈴の良いとこ〜…?
んんんー?」
増「え、違うんですか?」
わざと少し大きめに言うと
本を読んでた夏鈴がこっちを睨んでる
ふふ、余計なこと言うなみたいな顔してる
うちばっかり大変な思いしてるんやから
今日はいじめてもええよな?
梨「んー、どうなんやろ〜
梨名にもよく分からんねん、
きらちゃん夏鈴ちゃんに聞いてみ?」
普通なら冗談だって分かるだろうけど
きらちゃんはそれを本気にして
ニコニコ笑顔で夏鈴に絡み始めた
増「藤吉さん、ほんまにお2人は付き合ってるんですか?」
夏「…」
初めは本を読んでシカトしてたけど
あのキラちゃんのことだ
そんなんで諦めるはずもなく
増「ふーじーよーしーさーんー!
りーなーさーんとー!つきあってー「うっるさいっ!」
増「なら教えてください」
夏「んんん……付き……合ってるよ……///」
増「本当に付き合ってるんですねー!
じゃ、要は済んだんで帰ります」
きらちゃんはそう言って
満足気に帰ってった…
ほんまに大不思議やな
夏「…おい」
梨「いてっ」
きらちゃんが廊下を走ってくのを見て
自分の席に座ると後ろから
夏鈴の本で軽く頭を叩かれてた
頭を抑えて上を向くと夏鈴がこっちを睨んでる
そんな顔されても怖いどころか可愛いだけなのに
梨「ふふっ、顔真っ赤やん」
夏「っ、そんなことないからっ///」
可愛い、まだ真っ赤やん
ほんまやったらもっとからかう所やけど、
仕方ない、今日は夏鈴にしては頑張ってくれたし、
夏鈴のブレザーを引っ張って
あとちょっとで触れてしまう所まで寄せると
さっきよりも顔を真っ赤にしてテンパってる
それが可愛いくて
ドキドキして、自分でやったくせに
今更自分からキスするなんて初めてやし上手くできるかな、
なんて不安になる
夏「ンッ…」
梨「…頑張った、ご褒美……なんちゃって、///」
夏「〜っ…/////」
梨「うぅっ、ちょ、苦しい〜っ、」
夏「うるさい///」
梨「ふふっ、はいはい」
ぎゅーっと抱きついてくる夏鈴の背中を撫でると
嬉しそうに首にすりついてきた
そんな甘える姿が
なんだか大きいワンちゃんみたいで
思わず甘やかしたくなっちゃう
夏「ねぇ、」
梨「ん?なーに?」
夏「この後…家でもご褒美くれる?」
梨「〜っあほっ、調子乗るな/////」
夏「え、だめなの?
優しくしてな?って可愛いくお願いされると思ってた」
梨「学校で何言ってねんっ!///」
前言撤回。
この犬は普段大人しいくせに
1回調子にのると強気になっちゃうんやった、
ちゃんと躾せんと、
夏「りーなぁー」
梨「もうっ、ハウス!!」
夏「えー…ワン、?」