土生家
今日は何だか先輩の様子がおかしい
奥さんから電話が来てから、
凄い速さで仕事を終わらせたかと思えば
何杯目か分からないくらいコーヒーを飲んで
同じところを行ったり来たりと歩いてる
うん。気が散って仕方がない。
本人に聞こうと思ったけど
なんか、それは凄いめんどくさくなりそうだったので
ちょうど席を離れた小林さんのところへこっそり向かった
大園「小林さん、土生さんどうしたんですか?」
小林「あー、あれだよ、はじめてのおつかいってやつ」
大園「おつかい…?」
渡邉「うちの子がこの前はじめてのおつかいを済ませたんだよ」
大園「あ、理佐さん」
渡邉「お疲れ
その話をうちの子が自慢げに話したらねぇ、」
土生「あかねん!まだ受付からなんも来てないの?!」
守屋「来てないってば、」
土生「そっか。遅いな…大丈夫かな…2人とも可愛いすぎるし、」
織田「志田」
志田「はいはい、」
土生「愛佳ぁぁ、離してぇー、」
大園「あー…なるほど…」
小林「スーパーとかだと土生ちゃんが着いてこうとするからね」
渡邉「…私も着いて行こうとしてねるに怒られたよ」
大園「なんか楽しそうでいいですね」
渡邉「いや。ゾノも子供が出来たらわかるよ
心配で心配で仕方ないんだから、体とか勝手に動いちゃうから」
大園「え、理佐さんも?」
渡邉「流石にあそこまでじゃないと思うけど、」
土生「大丈夫かな…ねぇ、もう受付で待ってようかな、」
志田「はい、ちょいまちー大人しく座ってろ」
土生「あんな可愛い子らが歩いてたら誘拐されちゃうって!」
志田「美波に電話するぞ」
土生「待ちます待ちます、」
大園「先輩ってお子さんのことになると残念になりますよね、」
小林「わかる」
理佐さんの子供自慢を軽く交して
自分の席に戻るとデスクに置いていたスマホが鳴っていた
画面には最近連絡を取り始めた"麗奈ちゃん"の文字が
同じ会社に務めているからこそ
勤務中に連絡が来ることは今までなくて
何事だ、と慌てて廊下に出て電話に出る
大園「もしもし?どうしたの?」
麗奈「あ、怜ちゃんお仕事中にごめんね!」
大園「いや、全然、
麗奈ちゃん今日お休みじゃなかったよね、どうしたの?」
麗奈「うん、今ちょっと受付来れる、?」
大園「すぐ行くね」
先輩に声を掛けて麗奈ちゃんが居るだろう1階の受付へ向かう
そこには麗奈ちゃんは居なくて麗奈ちゃんと同じ受付事務の大沼さんもといいあきぽだけが居た
大園「あきぽ、麗奈ちゃんは?」
大沼「あ〜怜ちゃ〜ん、麗奈ちゃんならここに居るよ〜」
え?どこに?と首を傾げると
麗奈「あ、怜ちゃん!ごめんね、呼び出して、実はね、」
受付のデスクからひょっこり顔だした麗奈ちゃんの両隣には
梨名「グスッ…ヒグッ、」
有美「ふぇっ、ままっ、」
泣いてる女の子ふたりが、