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土生家









美「よし。準備は出来た…ん?」









後ろから視線を感じて振り向くと



お昼寝してたはずの2人が寝癖を付けて
ひょっこり顔を出してこっちを見てる





可愛ええなぁ。確か瑞穂も朝同じとこに寝癖ついてた気がする



つい可愛くてカメラを構えると



ニコニコ笑顔で駆け寄ってきた









美「ふふっ、起きしたの?」


有「ん。おきたぁ」


梨「まだねむぃ、」







2人して首にひっついてきてちょっと苦しいけど


寝起きのポカポカな体温と


首に回る小さな手


甘えるようにグリグリ擦り寄ってきて



もう。全てが愛おしいくて2人に負けないくらいぎゅーっと抱きしめる







有「ママなにしてたの?」






あ。そうやった。



さっきまで準備していたカバンを指さして



あれ梨名のー?と眠そうにしてた梨名も興味津々








美「んー2人にな?お願いがあんねん」

有「おねがい?」
梨「いーよ!なにしてあそぼー!」


美「いや、遊ぶとかじゃなくて…2人ともパパ大好きやんな?」

有「うんっ、だーいすきっ」
梨「パパとあそぶん?」


美「遊びじゃなくて。その大好きなパパがな?
大事な紙を忘れて大変なんよ、偉い人に怒られるかもしれん」

有「え……パパかわいそう……」
梨「パパちゅよいからだいどーぶ!」


美「んん、、、でも大事な紙があればパパ助かるんやって!」

有「!ゆみちゃんパパたすけたいっ!」  
梨「りなもパパまもったげるー!」


美「じゃぁ、パパのお助けする?」

有梨「する〜!!」










ニコニコ笑顔でバンザイしてぴょんぴょん跳ねてる




ひとまず流れを作れて一安心…


よし、ここからが重要、










美「ママも一緒に行きたいんやけど…
ママはお家に居ないかんねん、だから、2人でパパのとこ、」


有「ままいっしょじゃないの…?」


美「う、うん。ママは皆のために大好きなご飯作らな、」






梨名はあんまり実感がないのか楽しそうにぴょんぴょん跳ねてるけど

有美子は、

さっきまでパパ、パパってニコニコしてたのに

可愛いお目目に涙を浮かべてぎゅーっと抱きついてきた



やっぱりまだ早かったか、








美「やっぱりママも「ゆみちゃん、がんばる」

美「え?」

有「ゆみちゃん…おねえさんだから。りなのこともまもれるよっ」

美「ゆみちゃん…!」







子供の成長に感動して泣きそうになるのを何とかグッと抑えて
ぎゅーっと抱きしめる

梨名も梨名も、と拗ねた顔でおねだりしてくる梨名も一緒にぎゅーっと抱きしめると少しだけ不安な気持ちが和らいだ



心配やし、不安だらけやけど

うちの子なら大丈夫。









梨「りな、お人形さんもっていきたーい
パパのぶんももっていくねん!」








うん…きっと。大丈夫な、はず。





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