壱頁完結物
「れもしゃん!」
「嬢、前はちゃんとれもんさんって云えてたじゃないか」
「いや、そもそも梶井って云えてねえからな」
何故か舌が回らない娘に中也が何度も云い直させるがちっとも直らない。
「ぱぱ…おこってりゅ?」
「怒ってねえが如何したんだ、何時ものお喋りは何処行った?」
*****
「んー、おひゃべぃできない…」
其の内フラつき出した娘に梶井が頬を触った。
「中原殿、熱がありますよ」
「は!?」
驚く頃には顔が真っ赤になり、娘は中也に倒れ込んだ。
「お、おい!」
「氷を持って来ましょう。嬢は其処のソファへ」
「朝は何とも無かったのに」
*****
「子供ってのは機嫌も体調もコロコロ変わるもんです」
「…だな。キツそうなら首領に診て貰うか」
「其が良い」
氷を頭と首の後ろに宛がい、梶井は珈琲を入れた。
「手前本当に子供の扱い巧いな」
「何、嬢が可愛いだけですよ」
「娘はやらねえぞ」
「僕も年下のお義父さんはいりません」
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「嬢、前はちゃんとれもんさんって云えてたじゃないか」
「いや、そもそも梶井って云えてねえからな」
何故か舌が回らない娘に中也が何度も云い直させるがちっとも直らない。
「ぱぱ…おこってりゅ?」
「怒ってねえが如何したんだ、何時ものお喋りは何処行った?」
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「んー、おひゃべぃできない…」
其の内フラつき出した娘に梶井が頬を触った。
「中原殿、熱がありますよ」
「は!?」
驚く頃には顔が真っ赤になり、娘は中也に倒れ込んだ。
「お、おい!」
「氷を持って来ましょう。嬢は其処のソファへ」
「朝は何とも無かったのに」
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「子供ってのは機嫌も体調もコロコロ変わるもんです」
「…だな。キツそうなら首領に診て貰うか」
「其が良い」
氷を頭と首の後ろに宛がい、梶井は珈琲を入れた。
「手前本当に子供の扱い巧いな」
「何、嬢が可愛いだけですよ」
「娘はやらねえぞ」
「僕も年下のお義父さんはいりません」
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