壱頁完結物
「中也!」
「のわっ!」
任務に行く為廊下を歩いていると、後ろから恋人がぶつかって来た。
「何すんだよ」
「知ってる?今日は恋人の日なんですって」
「は?」
「アダムとイブの記念日か何かかしらね」
「知らねぇな」
これから任務だと告げると恋人は何故かジトリと俺を睨み始めた。
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「おい、機嫌直せって」
「良いもん、中也の鈍感!」
「…ったく」
尖らせた唇に俺の其れを重ねてやる。
「イチャつきたいなら素直に云えってんだ。続きは帰ってからな」
気恥ずかしくなって帽子を弄る向かいで、真っ赤な顔の恋人は嬉しそうに笑った。
「ふふ、続きが楽しみだわ!」
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