壱頁完結物
「ねえねえ、明日は何の日か知ってるよね!」
「明日?」
寝る準備をする妹の横で乱歩が枕を抱えてウキウキしている。
「明日…うーん、何かあったっけ?」
首を傾げる妹に枕が床に落ちる音がした。
「そ、そんな事…あるの…?」
「お兄ちゃん?」
「もうお前なんか知らない!!」
*****
「お兄ちゃん何怒ってるの?」
時刻は朝。
探偵社へと向かう乱歩は妹に口一つ利かなかった。
「覚えてないんでしょ。良いよ」
「もう、それじゃ判らないよ」
妹も兄を真似るように頬を膨らませた。
(可愛い…けど此処で僕が折れる訳にはいかない…!)
*****
探偵社のビルの下に着いても乱歩の機嫌は直らなかった。
「今日はお仕事出来ないかなあ」
「お前のせいだよ!」
「ご、御免ってば…」
昇降機を降りて扉の前。
「あ、そうだお兄ちゃん」
「…何」
「お誕生日おめでとう」
ニコリと微笑みながら妹は兄の為に扉を開けた。
*****
『乱歩さんお誕生日おめでとうございます!!』
「…え?」
軽い破裂音と共に探偵社の面々が見えた。
口々におめでとうと云う社員に乱歩は開いた口が塞がらない様子。
「お兄ちゃん、さあ入って」
「え、此れ…」
「云ったでしょ、今日はお仕事出来ないかなあって」
*****
「うわあああん!!」
「ええ!?」
乱歩が妹に飛び付き騒然とする社内。
「お前が僕の誕生日を忘れちゃったんだと思って悲しかったんだからね!!」
「御免ね。皆が社でお祝いしたいって云うから」
事務所の奥に並ぶ料理やお菓子の数々を見せる。
「今日は盛大なお祝いになるよ!」
.
「明日?」
寝る準備をする妹の横で乱歩が枕を抱えてウキウキしている。
「明日…うーん、何かあったっけ?」
首を傾げる妹に枕が床に落ちる音がした。
「そ、そんな事…あるの…?」
「お兄ちゃん?」
「もうお前なんか知らない!!」
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「お兄ちゃん何怒ってるの?」
時刻は朝。
探偵社へと向かう乱歩は妹に口一つ利かなかった。
「覚えてないんでしょ。良いよ」
「もう、それじゃ判らないよ」
妹も兄を真似るように頬を膨らませた。
(可愛い…けど此処で僕が折れる訳にはいかない…!)
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探偵社のビルの下に着いても乱歩の機嫌は直らなかった。
「今日はお仕事出来ないかなあ」
「お前のせいだよ!」
「ご、御免ってば…」
昇降機を降りて扉の前。
「あ、そうだお兄ちゃん」
「…何」
「お誕生日おめでとう」
ニコリと微笑みながら妹は兄の為に扉を開けた。
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『乱歩さんお誕生日おめでとうございます!!』
「…え?」
軽い破裂音と共に探偵社の面々が見えた。
口々におめでとうと云う社員に乱歩は開いた口が塞がらない様子。
「お兄ちゃん、さあ入って」
「え、此れ…」
「云ったでしょ、今日はお仕事出来ないかなあって」
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「うわあああん!!」
「ええ!?」
乱歩が妹に飛び付き騒然とする社内。
「お前が僕の誕生日を忘れちゃったんだと思って悲しかったんだからね!!」
「御免ね。皆が社でお祝いしたいって云うから」
事務所の奥に並ぶ料理やお菓子の数々を見せる。
「今日は盛大なお祝いになるよ!」
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