狂った女の丸出し日記

JUON BOY

2023/11/29 23:31
多少の誤差はあれど、決まった時間に寝るようになってから体の調子が良くなってきた。やはり睡眠は健康に直結するらしい。神絵師初のえんだん本も無事届き、心の健康も取り戻したところで二本書き上げ、現在我慢の推敲中だ。

しかしながら長年染み付いた睡眠のサイクルというのはなかなか抜けず、どうしても二度寝をしてしまう。縁がわで陽太郎と朝食を摂った後、PCを起動してからまずソリティアをやる。頭の準備体操になればと考えてプレイしているが、二種なのに何度も負けて目が疲れ、Amazonブラックフライデーで購入した充電式ホットアイマスクを装着して寝落ちするという、家畜としては百点満点の午前中を過ごしている。
昼過ぎに目を覚まし、家事を適当に一通り終わらせてから再びPCに向かい夢を綴るのだが、気付いたらあっという間に夕方なっている。体感では一時間程度しか経っておらず、ひと驚きしてから慌てて愛犬とデートに出掛ける。
そこから目標である0時前就寝(理想は23時)に向けて動くのだが、これはおそらく血液量が復活してきたから成せるのであって、伽椰子状態では決してできない動きである。伽椰子状態というのは、血液が己の限界まで貧している瀕死の状態かつ、癪に障るもの全てを呪う怨霊及び悪霊メンタルのことを指す。

先週はまさに伽椰子そのもので、朝起きた瞬間からトシオのような声を上げていたが、先日届いた神絵師の本により浄化され、四足歩行の伽椰子は二足歩行の喋る家畜に戻れたのだ。ありがとうえんだん。ありがとう神絵師。さらば伽椰子。

ちなみにトシオは私の高校時代の元彼の名前でもあり、当然ネタにされていた。トシオはお洒落で同い年とは思えないほど落ち着いていて、笑うと目尻が下がるところが好きだった。押しが弱いが包容力もあって、まさに理想の彼氏だったと言える。

トシオは地元の友人の友人の友人で、いつもの居酒屋のいつもの飲み会に来ていた。話してみるとトシオも私も鈴木あみが好きで、一番好きな曲も同じで、意気投合してそこから交際に発展した気がする。どちらから告白したのかは覚えていない。トシオにとって私が初めてできた彼女ということで、トシオの友人たちからよろしく頼むと言われまくったのはよく覚えている。

トシオとの初デートはお台場だった。何かの話の流れでお台場に行ったことがないと言ったら、じゃあ行ってみる?ということでお台場に決まった。
夕方から行って手も繋がずに砂浜を初々しく並んで歩き、注射器が落ちてたので拾い上げようとすると、大きな声で止められた。そんな大声出るんかいと驚いて、何故止めたのか、何故注射器が落ちてるのかを聞いたけど答えてくれなかった。
それから適当な場所に腰掛けて海を眺めていると、カメラを持った自称写真家の怪しい男が近付きてきて、後ろからでいいから二人の写真を撮らせてくれと言われた。トシオにどうする?と聞かれたので、多感なJKである私は絶対に嫌だと伝えると、トシオが自称写真家の男にやんわりと断ってくれた。その大人っぽい余裕のある対応を見て、トシオのことをもっと好きになったが、お台場こええとなった。

仲の良いバイト先の先輩に注射器のことを話すと、おそらく覚醒剤を使用した際のものなので、絶対に触ってはならないと教えてもらった。そんな闇情報を私の耳に入れなかったトシオにまた惚れ直した瞬間だった。

ところが、何度目かのデートでお化け屋敷に入った時のこと。私はお化け屋敷に入るに当たり、一緒に入った人が怖がっているのを見て喜び笑うという、かなり嫌な楽しみ方をする。そして出口から出たら待機している人たちに聞こえるように、わざと大袈裟に怖かったと騒いで不安を煽るタチの悪さも兼ね添えている。
しかし、この時ばかりは祖母の教え(怖くなくても怖いふりして股間を触れ)を胸に、怖いふりをして手を繋いでもらって進んだ。出口手前で絶対何か出てくるだろこれ、みたいなあからさまな一本道に差し掛かり、抱きつくならここしかねぇと意気込む間もなく、トシオは私を置いてもの凄い速さで逃げていった。
呆気にとられて一本道を一人で歩き、出てきたお化け役の従業員に同情されながら出口を出ると、トシオは笑って「やっぱり出た?」と聞いてきた。恋を失った瞬間だった。

今なら笑って許せるこの行動も多感なJKだった当時の私には許すことができず、この日を境になんとなく連絡を避けるようになり、初めて自然消滅という終わり方を迎えた。
書いていて思い出したが、たしかこれはダブルデートだった。飲み会に来ていたトシオの友人中尾(仮名)と私の地元の友人梅田(仮名)カップルだ。二人はしっかりと腕を組み、梅田は中尾に守られながら出てきた。中尾はギャル男でチャラかったが、ここぞという時に男を見せたのだ。この件についても中尾はトシオと私の間に入ってフォローをしてくれたが、余計にトシオが情けなく思えた。

それから三、四年後くらいに突然連絡が来て、一緒に食事をすることになった。渋谷の緑の電車の中の、一番前で待ち合わせしようと言われたので、素直に緑の電車の中の一番前で待っていたら、外からトシオに笑いながら写真を撮られた。
その時冬で、たまたま緑のポンポン?が付いたニットキャップを被っていたので、電車に合ってるといじられた。こういう独特のイタズラをしてくるところや、優しくて面白いいじり方をするところが好きだったなと、付き合っている時の事を思い出したりしたが、店に入って何を話したかは覚えていない。

その後も何度か飲みに行ったが特に何も起こらず、彼氏ができたので連絡を取らなくなった。トシオは今でもあの家に住んでいるのだろうか。怨霊悪霊としてではなく、陽の下で元気に過ごしているといいのだが。

トシオのせいで何の話をしていたかすっかり忘れてしまった。充電式ホットアイマスクは三十分経つと自動で電源が落ちて、肌触りもいいのでかなりオススメだけど、食った後に装着すると秒でグースカ寝てしまうのでご注意下さい。家畜からは以上です。

コメント

[ ログインして送信 ]

名前
コメント内容
削除用パスワード ※空欄可
  • スベル (非ログイン)2023/12/02 13:35

    トシオ…そう言うとこやぞ!って言ってくれる友達がいる事を願ってやまない。知らん人やけど。

    ホットアイマスク、すぅさんが気になるって呟いてたやつと同じものなのかな?
    流行ってるんですか?コタツ並に危険な香りがするんですが。

    名前
    コメント内容
    削除用パスワード ※空欄可
    • メイコ2023/12/04 00:15

      トシオとは大人になってから出会いたかったですね。大人になったトシオが果たしてしっかりしてるかどうかは知らんけど。

      ホットアイマスク、すぅさんが呟かれてたやつだと思います!目ん玉もげそうすぎて、めぐりズムでも買うかと密林で検索かけたら、充電式のが出てきたのでそっちにしてみました!昼寝なのに超熟睡できます。肩にも首にも使えるし、例えるならハンディ扇風機みたいな便利さです。コタツほとヤバくはないですね。

      名前
      コメント内容
      削除用パスワード ※空欄可