Nintendo Switchを購入する前、私が愛用していたのはPS3のONE PIECEエディションだ。それはもう色んなソフトをガツガツ楽しんでいた。スマホアプリが普及してからは据え置きゲームから遠のき、PS4が発売された時も購入は見送っていた。欲しくなかったわけではないが、PS3からPS4の発売までの期間があまりに短く、それならいずれ出るPS5を買った方がいいのではと考えた。そんなわけで、ドラクエにキングダムハーツ、それから無双系、龍が如く、その他グラフィックが美しい面白そうなゲームが続々とPS4で発売されていくのを、指を咥えながら見ていた。

ところが一向にPS5の情報は出ず、業を煮やして親方に交渉し、購入許可を得たちょうど同時期だった。うたプリの過去作がNintendo Switchで順次発売される、そして新作もNintendo Switchで出すという発表がなされた。過去作を全て購入したら特典として、それでしか手に入らないCDを貰えるという悪魔のような商法だった。本当に清々しい。惚れる。
なっちゃんと二人で、じゃあ買うしかないねと、Nintendo Switchの本体を購入することにした。なっちゃんはうたプリモデルが出るかもしれないから様子を見ると言っていたが、そんなの出ないと思っていた私は、ちょうどドラクエ11がNintendo Switchからドラクエモデルの本体と共に発売されるという情報を得て、迷わずそちらを購入した。うたプリモデルを諦めた経緯は忘れたが、なっちゃんも少し後に本体を購入し、こうして私達はうたプリの新作発売に備えた。

ところが一向に発売されず続報もなく長い年月が流れた。そんな中、うたプリとは全く関係のない何かの話の流れで、なっちゃんがNintendo Switchを購入した理由をキレイサッパリ忘れていることが発覚した。なんで家にあるんだろう？くらいの勢いで、その忘却っぷりに震えあがった。購入に至った経緯を伝えたら無事思い出してもらえ、忘れ方がやばすぎると二人で笑った後、でも忘れちゃうくらい音沙汰ないのが良くないよね、という結論に至った。

なっちゃんは自頭が良く、責任感もあって勉強も仕事もデキる自慢の心友だ。本当は人一倍繊細なので、頑張りすぎて傷ついていないかと心配になる。
初めて出会った時から会話が弾み、長きに渡って喜怒哀楽を共にしてきて今となっては誰よりも以心伝心。なんだっけほら！藍ちゃんのアレ！と言うと、シンクロニズム？とすぐに答えが返ってくる。そしてお互いがお互いを自分より狂ってると思っている。
同時期に別の理由で仲良く入院し、術後すぐの意識を失っている己の姿を家族に撮影してもらい、意識を取り戻したところで送り合うという、百合スマ(百合のカリスマ)でもしないようなプレイを楽しんだこともあった。なっちゃんとはこうして、思い切り笑えない環境にいる時に爆弾を投下し合い、互いに切磋琢磨している。
なっちゃんとの待ち合わせ場所に向かう電車でLINEのやり取りをしていた時、遥か無印の源頼久が思い出せないなっちゃんが、「源ポニーテール」と送ってきた時はマスクをしていてよかったと心底思ったことをふと思い出した。他にも数えきれないほどのとんでも発言が山ほどあるが、それはまた別の機会に。

また話が逸れたが、例えうたプリの新作が出なくても、Nintendo Switchを購入したこと後悔はしていない。ずっとやりたかったドラクエもキングダムハーツも無双もできたし、こうしてえんだんにも出会えた。ただ、処理の遅さとコントローラーの頼りなさは感じるので、PS5ほどのガチさは不要だということを踏まえるとやはりPS4が欲しい。