狂った女の丸出し日記

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

2024/08/05 21:48
アマプラで配信されているという情報をテレビコマーシャルから入手したので、早速夢小説のお供に観てみた。公開当初ものすごく感動する予感がしていたし、主題歌だけでもぐっときていた。何より主演の二人が好きなので、これは映画館で観たかったけど気づいたら終わっていたのだ。
題材が題材なだけにがっつり落ち込む可能性を危惧していたので、片手間に観ればそんなに気落ちせず済むだろうと思っていたところ、当たり前に手が止まりに止まり、結局一話も書き上がらないまま小汚く鼻を垂らして泣いた。
戦争を題材にしてはいるものの、若人向けのライトな仕上がりで、ラストも前を向けるようなものだった。ショッキングな映像も掘り下げも無く、大人が見るには物足りさを感じそうな映画であったが、だからこその良さというものがある。
夏はやはり若人の為の季節だ。日常生活では得ることのできない貴重な経験をし、精神的に一回りも二周りも成長して大人の階段を昇る者もいれば、少し日に焼けた程度で特に変化の無い者もいる。部活に打ち込むもよし、夏を遊び尽くすもよし、ここぞとばかりに勉学に励んで周りと差をつけるもよし。夏休みの過ごし方で人生が変わるといっても過言ではないだろう。イベントの多さもさることながら、数々の誘惑や広がる選択肢に対して与えられた時間は長いようで短い。その時限りと思って何かしなくてはと急かされているような、退屈でなくなる特別な何かが起こればいいのにと願ってしまうような、若人の夏には不思議な何かがある。単に薄着になると開放感が出て大胆になり、何でもできてしまうような気になるだけかもしれない。
それでも若人にとって夏は特別な季節であり、特に性的な方面で奔放になりがちだ。飲んで騒いで緩くなり、ホテルは満室野外で一発。股間のテントはいつでも準備万端で、そこかしこで打ち上げ花火がバンバン上がっている。性のイベントも盛り沢山というわけだ。
ちなみに私は高校時代の夏休み、同じ日に二度、よりによって同じポリに補導されたことがある。
百物語をやってみようということになり、来たるべき日にそなえてそれぞれ怪談が書かれた書籍を持ち寄って、小さな懐中電灯を手に、祖母が管理していた夜の神社に集まった。結構遅い時間だったと思う。勝手知ったる神社の奥にて友人たちと輪になって座り込み、一人ずつひそひそと怪談に興じていたところでポリが来た。それも丁度、一人が話し終わったところで、図ったかのようなタイミングで声を掛けられた。気配なく近付いてきた為誰も気付かず、突然声を掛けられたのだ。言うまでもなく飛び上がるほど驚き、友人のうち一人は腰を抜かした。おそらく近隣から通報があったのだろう。本人たちは静かに話していたつもりでも、迷惑だと思われるくらいにはうるさかったのだ。若かった為声量については解せなかったが、おとなしく退散した。しかしながらまだ百語っていなかった為、かなり広い公園まで移動して、ここならさすがに大丈夫だろうと、その公園のど真ん中で輪になって続きを始めた。二度目の補導はそこで行われた。
また君たちか?みたいなことを言われたと思う。そして熱心に、どうしても百物語をやりたいんだ、どこならいいんだと、皆で口々にポリに訴えた。若さ故の、この至極どうでもいいことに対する異常なまでの熱意に対し、ポリは確か「お化けよりも生きてる人間の方が怖いから、事件に巻き込まれないように早く家に帰りなさい。」とお手本のように諭した。地元の平和を疑っていなかった我々はまた解せなかったが、開放的になっているのは何も若人だけではいので、今思うとポリの対応はかなり正しかったといえる。夏休みの青春を満喫するのは危険と隣り合わせであり、それこそ自己責任を学ぶいい機会だ。
あの時酒を持っていなくて良かったと心底思ったりもして、その後どうしたかは残念ながら記憶にない。百物語は諦めてハロハロでも食って、今度こそおとなしく帰ったのだろうか。

そんな若気の至りばかりの思い出を振り返るようになったのは、最近夜、愛犬とおデートに出掛けた際に、上裸の中学生と思しき男子5~6人の集団に遭遇することが増えたからかもしれない。
昨日の夜もおそらく同じメンバーが、全員上半身裸で元気に公園を走り回っていた。走り回っていたと言っても、お散歩コース兼ランニングコースを、時々ちょっかいを掛け合ったり奇声を発したりしながら、ひたすら走って周回しているのだ。エネルギーが有り余ってて、それを発散しているように見えて実に微笑ましい。下衆を承知で言えば、有り余る行き場のない性欲を、走ることによって一生懸命発散しているのではないかと睨んでいる。なので誰も通報してくれるなと思う。
彼らは自転車で移動しており、集まって話しているだけの時もあれば、スケボーをしていたり、バッドで素振りをしていたり、公園の遊具で遊んでいたりと、活動内容は様々だ。公園内で道を塞いでいることもあるのだが、犬が空気を読まずに突っ込んでいくと、それに気付いたメンバーのうちの誰かが、おい邪魔だぞと言うとぞろぞろと端に移動し、快く道を開けてくれる。
それにしても不可解なことが一つある。あまりじろじろ見て変態がバレて、通報されたら釈放してもらえる自信がない為そこまでよく見てはいないのだが、おそらく誰も鞄を持っていない。自転車のかごにも布らしきものは入っていない。彼らは上裸で家を出て、上裸で帰って行くのだろうか。それとも私にだけ上裸に見えているのだろうか。年増の夏の不思議体験である。
さて、明日はラーゲリを観ようかな。絶対書きたい夏の話、あと三つ程あるけどな。

コメント

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  • なずな2024/08/06 18:51

    若人の今しかない夏物語だと思ったらwwwwwwツッコミどころが満載すぎるんですよwww
    中学生の服のありかは今年一番のミステリーですねwww

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    • メイコ2024/08/07 11:04

      本当に毎回全員上裸で夜の公園を遊び倒してるんですよ。昨日は公園の水道付近に集合して、一つのスマホで動画か何かをみんなで観てました。絶対蚊に食われまくってると思います。

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