狂った女の丸出し日記

商業施設

2024/07/22 22:27
元同僚であり同級生であり友人であるじんちゃん。土曜日は彼女と地元の商業施設でランチからのティーをしてきた。
電車を降りた瞬間に感じた久々の地元の薄汚れた雑な空気に、そうそうこれこれぇ!と大興奮。今の住まいも住み良いけれども、やっぱり地元に帰りたい。

彼女と初めて出会ったのは異動先の支店だった。寿退社が多かった為、事務員の異動も無理の無い範囲で普通に頻繁に行われていた。
異動前、共通の先輩であるO田さんから、じんちゃんは細いのにおっぱいが大きい奇跡の体型で、おまけに顔もいいと聞いていた。当時の私は、へぇ!そうなんすか!会うの楽しみだな〜。などと言い、花の営業事務でありながら、三年目営業マンと新卒営業マンみたいな会話をしたことは今でも忘れていない。
そして異動初日。じんちゃんは本当にアニメみたいな奇跡の体型をしていた。O田さんの言ってた通り、ハーフっぽいかなりの美人。天は二物どころか三物を与えている。
早速お昼休みにO田さんの話になり、そこから色々話していくうちに地元が同じで中学が近く、共通の知り合いが何人かいることが判明し、一気に仲良くなった。仕事終わりにご飯を食べに行く等し、お互いオープンな性格なので赤裸々な話をたくさん交わした。見た目は正反対(例:ゴリラと孔雀)なのに共通点も多く、二人揃って同時期に寿退社をした後も、互いの家を行き来して、おそらくじんちゃんと私にしか分からないあたおかトークに花を咲かせていた。
しばらくして私が地元を離れてしまった為、今回かなり久し振りに会ったのだが、久し振りとは思えない、昨日も遊んだでしょみたいな相変わらずなトークを繰り広げてきた。

じ「こけしの口を描くバイトって、三日で気が狂うらしいよ。」
私「え、私多分全然できる。」
じ「ほんとに?工場で次から次へと流れてくるこけしの口だけを、一日中延々と描くんだよ?」
私「楽そうじゃない?」
じ「そう思うでしょ?でもね、完成した物を見れないから、達成感が無くて病んじゃうんだって。」
私「あー、それはあるかもね!じゃあ完成したこけし目の前に置いとけばいいんじゃない?てかこけしってそんな工場で量産するほど流通してる?あんま見なくない?そもそもこけしって工場で生産されてんの?手作りじゃないの?」
じ「確かに…あっじゃあこけしの家で作るのは?」
私「こけしの家?」
じ「こけしに囲まれてる古びた和室で、ずーっと口だけ描くの。隣の部屋にこけし職人がいるけど、絶対話しちゃいけないの。どう?できる?」
私「えーっ、話しかけちゃうかも…話しかけたら駄目なの?」
じ「絶対だめ!あっ、仕事終わったらお疲れ様ですくらいは大丈夫。でもなんでしゃべったらだめなのかは教えてもらえないの。こわくない?」
私「話しかけたらこけしで殴られるんでしょ?絶対痛いよね。頭からこけし生えちゃうね。でもできると思う。」
じ「えー!メイコちゃんこけしでボコボコにされちゃうじゃん。いいの?」
私「労災おりる?」
じ「おりない。」
私「おりないかぁ…持ってるコケシで受けるのはいいの?」
じ「いいよ!しゃべらなければいいから。」
私「じゃあできるよ。余裕。ところで時給は?」
じ「日給一万円。」
私「一万…?曰く付きにしては安くない???」
じ「じゃあ二万。」
私「やる。」
じ「え~じゃあ私もやろうかな…。」
私「やろうよ!隣の部屋で私がこけしで殴られてる音聞きながら口描いてなよ。」
じ「無理だよ。そんなの笑って道連れになっちゃうじゃん。話しかけないように頑張ってよ。」
以下延々。

勿論お互いの近況報告や共通の知り合いの近況も話したりしたのだが、大体は謎めいた話題を真剣に話し合って楽しんだ。職場の昼休みも、こんな話をずーっとしていたような気がする。

じんちゃんが内田篤人が好きで、会社のPCで一緒に画像を検索した際に何故かハメ撮りが出てきた。じんちゃんのデスクは背後が営業マンの島。つまり検索結果のハメ撮り丸見えだった為、二人でめちゃくちゃ慌てて画面を隠し、消そうとしたけど何故かフリーズしてしまって、体で画面を覆い隠しながら死ぬほど笑ったこともあった。ちなみに私の配偶者兼親方とは同じ職場だった為、じんちゃんも親方のことをよく知っているし、親方もじんちゃんのことをよく知っている。
ところで、昔から私には良くない癖、というか最早趣味があり、前髪が少しでも邪魔に感じるとその場の勢いで切ってしまう。それも、何故か合コンやデート、イベントの前に突発的に切ってしまう。
それはじんちゃんも同じで、この日も二人で部分的にぱつっとした前髪をしており、お会計の時のレジの前でやった?やった。私も!と、おかしな前髪同士笑い合った。
お店を移動してデザートを食べながらまたひとしきり不思議な会話を真面目に繰り広げ、まだまだ話し足りなかったが時間が来てしまったので、次回はじんちゃんのご自宅にお邪魔する約束をし、名残惜しくも解散した。

笑いすぎた上、猛暑だった為疲労困憊の中帰宅後愛犬の散歩に行き、やっとの思いでお風呂に入り、親方が汗だくで焼いた肉と米を食べて、偉いのでしっかり歯を磨いてから気絶した。そして翌日日曜、つまり昨日は親方の買い物に付き合って商業施設をはしごした。そこでちょっといい店に行くときにあると便利そうな、マゼンタのきれいめなワンピースを見付けた。
ワンピースといえばデブの味方であり、きちんとして見えるのに例えちょっと食べすぎても目立たないという利点がある。早速試着室に持ち込んで、足から持ち上げて腕を通し、奴を呼んでファスナーを上げてもらった。のだが、すぐさま上がらないと言われた。私は奴を信用していないので、己の体型を顧みず、はぁ?頑張って上げてよ!と言うも、1ミリも上がらないと言うのだ。にわかに信じ難く、まじまじと脱いだワンピースのウエスト部分を見ると、ゴムではなくしっかりとした生地であり、自分のウエストよりも明らかに細かった。昨今のオーバーサイズブームによって、いつの間にかワンピース=ゆとりという先入観に支配されていたのだ。
このように商業施設三昧の週末を過ごしていたわけだが、そう考えるとありとあらゆるデベロッパーが至る所に商業施設を建てたがる理由が分かるし、筆頭である三井財閥が大手たる所以が伺える。こんなどうでもいいことを考えるくらいにはまだ疲労が取れていない為、今日は絶対23時に寝てみせる。そして引っ越し作業を今週中に完全に終わらせたい。

最後に、本日の昼間、奴から入ったLINEのやり取りの一部を記載する。何故そんなことをするのかというと、このLINEが来るまで、ファスナーが上がらなかったのが自分のせいだと思っておらず、癪ではあるがこのメッセージによって初めて気付かされたからだ。

奴「昨日のファスナー思い出して笑ってしまった笑」
私「私のあのマゼンタのドレスのこと???1ミリも上がらなかった、あのマゼンタのドレスのこと???」
奴「そう…なんか人が上げてないみたいに言われたのウケると思って…笑 失礼しました」

ほんとだよ笑ってんじゃねーよと思ったが、よくよく考えると、入らないワンピースがおかしい、
という傲慢な思考でいたことに初めて気付き

私「上がらないって言ってんのにね笑 絶対入るって、その自信どっから来てたんだろうね笑」
奴「ウケるよね笑 嘘付いてるみたいに言われて…上げてるんだけどみたいな。」
私「昨日の私はまさかファスナーが上がらないなんて、それこそ1ミリも疑ってなかったよ!「もっと頑張って上げて!」いやいや売り物!って感じだよね。」
奴「気持ちは分かるよ笑 確かに売り物。やばいよね笑」

確かに私が悪かったので反省したのだが、なんか気に障ったのでこっそり電子コミックを買ってやった。

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