狂った女の丸出し日記

追い剥ぎ

2024/06/19 17:47
先週末、親方の出張に伴って必要な衣類を買いに行った。最後に買ったのがいつだったか分からないインナーはほとんど伸び切っており、不思議なことにあれだけあった靴下も、片方もしくはセットで度々姿を消している。出張日数に対して明らかに靴下が不足していた。それと新たなTシャツを求め、お馴染みの商業施設へと買い物に出掛けたのだ。

ある店舗で、陽太郎色の、半袖短パンのスウェット上下のセットアップを見付けた。生地もしっかりしていておしゃれで、近所に買い物に行ったり散歩に出てもおかしくはない。寝間着として着用し、おやすみから次のおやすみ前まで着替えることなくこれで過ごせると嬉々とした。着替えすら億劫なズボラスペシャリストとしては何としてでも手に入れたい。ド派手なTシャツを物色している親方の元へ持っていき、これで一日過ごせたらどんなに素晴らしい人生を送れるかを説明し、ド派手じゃない方のTシャツと一緒に買ってもらうことに成功した。
他の買い物も済ませ、帰宅して早速スウェットを着てみたところ、イメージとは違って運動企画に参加している女芸人みたいだった。こんなはずじゃなかった。己の体型と短足を甘く見積もりすぎていた。しかしそこまで行けなくもないので、計画通りにこれを着ておやすみから次のおやすみ前まで過ごそうと思った。すると親方が、「いいじゃん、ちょっと貸して」と言って、私が脱いだスウェットの短パンを履き始めた。メンズなので奴も普通に履けていたが、ゆとりが同じくらいで絶望していると、どうやら大変気に入ってしまったらしく、下だけ出張に持って行くと言い出した。確かにホテルの朝食ビュッフェにおいて、これほど適したスウェットはないだろう。寝間着感がなく、かつウエストがゴムで着心地が抜群だ。しかし私は今夜からこの上下を着て寝て、翌日そのまま過ごすと心に決めていた。これにアプリコットオレンジのスポサンを履いて、陽太郎の女としてお近くのドラッグストアにトイレットペーパーとリステリンを買いに行くと決めていたのだ。
なので食事の間に洗濯機を回し、コインランドリーに持って行って乾燥機にかけ、散歩と荷造りを済ませて入浴し、洗ったばかりのそのスエット上下をスーツケースにしまわずに着て寝た。そして翌朝剥ぎ取られた。奴は脱ぎたてのスウェットを畳んでスーツケースにしまったのだ。変態か。そのままでいるわけにもいかないので、元々持っていたグレーのスウェット(瀕死)を穿き、これではドラッグストアに行けないと文句を言うと、一度スーツケースを取りに戻るから、その時に必要な物は買って帰ると言われた。出掛けないに越したことはないので、その提案に乗って緑の短パンを諦めた。

午後、約束通り必要な物を買って帰ってきた親方を恨みがましく見送って、現在着古しすぎてかつての覇気を失ったいつものスウェットを着用の上、悠々自適に愛犬とのんびり過ごしている。夢小説に集中するにはうってつけの環境だというのに、悲しいかな全然捗らない。文字列を眺めて打っては消して、ソリティアに手を出してしまう。やはりあの短パンを取られたのが堪えているのかもしれない。そういうことにしたい。

コメント

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  • なずな2024/06/20 01:14

    まさかのめいさんが追い剥ぎられてたwww

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    • メイコ2024/06/20 09:32

      まさかこの現代に生きていて追い剥ぎに遭うとは思いませんでしたよ。おねしょでもしちゃえばよかったな!

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