狂った女の丸出し日記

#始まりのヒプステ

2023/07/17 00:41
お気持ち
私は2.5次元が好きだ。そこまで広くない会場で、キャラクターを忠実に再現した容姿のメンズたちが喋って歌って踊る姿を生で拝めるのが2.5の醍醐味である。中には自分と解釈違いを起こしているイケメンもいたり、肝心の歌やダンス、アドリブが苦手なんだろうなというイケメンもいて、その成長を見守るのも2.5の醍醐味である。

先日、舞台ヒプノシスマイク、通称ヒプステのイケブクロ代表バスブロの単独ライブ大千秋楽に行ってきた。先週あたりだったか、突然キャスト全員卒業というご無体な発表を受け、とてもじゃないけど受け入れられず、共に追ってきた友人のなっちゃん(仮名)と泣いた。私達ももう卒業かもね、と。そんな中での参戦だった。パフォーマンスが最高すぎてめちゃくちゃ盛り上がり、それと同時にもう二度とこのブクロが見られないのだと思うと悲しくなった。

情弱なので出会ってハマり出すのがいつも遅いのだが、ヒプステはスタートから参戦した初めてのコンテンツだ。キャストは2.5界隈で名を馳せている俳優から元ジャニという豪華な面々と、どこに埋もれていたのか負けず劣らずの見た目と実力を兼ね添えた若手で構成されている。幸運なことに初参戦で用意された席は前から2列目のど真ん中。大迫力の演出とイカした音楽、そして激近爆イケキャストに息をのみ、瞬きすら忘れた。休憩時間に入ると二人して「まってやばくない?」「えっやばいよね?」と言いながら鞄から財布を取り出し、気付いたら物販に行ってリングライトを追加購入していた。オタクあるあるである。
翌日の公演は2階席の1列目ど真ん中で、肉眼でも表情が分かるくらいの距離にありながらも、落ち着いて全体の演出を観ることができた。客降りでは至近距離で手を振ってもらったり撃たれたりと、まさに桃源郷だ。それからというもの、すっかりハマってずっと通っている。千秋楽や会員限定公演でもない限り必ずといっていいほどお席がご用意されるのだが、念の為と二人で別日に申込みをするので各公演二回ずつ観に行っていた。カラオケに行き、早口ラップで事故って笑っておかわりを繰り返したりもした。我々はテニミュに通っていた時のような、あの輝かしい青春の日々を再び取り戻したのだ。

ヒプステを鑑賞する際、“浴びる”という表現を使っているファンを多く見掛けるが、これ以上無い適切な表現だと思う。バッチバチに痺れる暴力的なまでのかっこよさと、俺が一番盛り上げるぜ!と言わんばかりの自信に満ち溢れたアツい男達の、力強いパフォーマンスと気迫が容赦なく横殴りに降ってくるのだ。ハッキリ言って観る麻薬だと思う。
イケブクロの山田三兄弟はキャラが10代ということもあり、若くてフレッシュでパワフルで可愛くて、一緒に遊ぼうぜ!という感じで大変楽しく大いに盛り上がる。
ヨコハマのヤクザと警官と軍人の三人はアングラなクールさがかっこよく、ステータスを攻撃力に全振りしたかのような圧倒的な力強さと色気で腰を抜かせてくる。そしてハンドサインで撃たれてとどめを刺される。
シブヤのデザイナーと小説家とギャンブラーの三人はとにかくエモカワイイ。ポップで自由で個性的で心が踊る。
シンジュクの医者とホストとサラリーマンの三人は地に足のついた大人なので、落ち着いた雰囲気の中に隠した鋭い牙で噛みついてくる。本家同様先生のソロは終始拝んでいる人もいる。
オオサカの芸人と教師と詐欺師の三人は派手に魅せてくれる。コミカルでキャッチーで、親しみやすいのにかっこいい。
ナゴヤの僧侶とビジュアル系バンドのボーカルと弁護士の三人はとても濃い。個性も魅せ方もバラバラなのに、不思議とちゃんとまとまっている。腰を抜かしても引っ張り上げられて、最後までしっかりついてこい!と言われているような感覚になる。
そんな感じでヒプステのライブはとにかく凄まじい。コールアンドレスポンスの盛り上がりが尋常ではない。私はコーレスを覚えられないポンコツなのであまりそういうのには参加してこなかったが、こればかりは野太い声を出し惜しみせず参加する。ポンコツでもできるようにしてくれているからというのもある。
二次元から飛び出してきた若いイケメンたちに煽られて熱狂するままに発狂してお応えし、二次元から飛び出してきた若いイケメンたちのパフォーマンスはさらにヒートアップする。会場が一体となってボルテージが最高潮に達するあの興奮は、現地でないと味わえない。ノンアルで健全でマナーの良い、まさにオタク専用のクラブだ。他界隈の2.5も同じだと思うが、乾ききった心と肌に潤いとツヤと張りを即効性をもって与えてくれる。

ペンラ系ライブは手を頭より高い位置に上げないのが鉄則だが、ヒプステは肩を上げて高い位置でハンズアップする。頭の上でクラップしたり、手首を固定した手招きのように腕を上下させながら膝も上下に動かして全身でリズムに乗るので、ダイエット効果も得られる。最初は肩が上がらず辛い思いをしたが、アドレナリンが全てを凌駕し、肩も上がるようになった。肩甲骨にも効果的だ。二の腕のシェイプも狙える。日頃指先くらいしか動かしていない私には、これほどありがたいステージはない。ちなみに本家のライブもそういう感じで楽しいのだが、ライビュしか行ったことがない。チケットが全くご用意されず、気付いたらいつのまにかABEMAでの配信のみになっていた。

ライブが終わったら明らかに肌艶を良くしたなっちゃんと、「えっやばくない?」「やばかった」「てかさ、やばかったよね?」と感想を言い合い、お茶か食事をして腹がつるほど笑って帰る。それがお決まりコースだ。
しかしここ最近の帰り道でやらかすようになってきた。別れ際、なっちゃんに何線で帰るのか聞かれて、「東海道線!」と答えて京浜東北に乗った事から始まり、まぁそれは乗る電車は間違っていなかったのでよかったのだが、逆方向に乗ってだいぶ経ってから気付いたり、乗換ではない駅で謎に一度降りたりとスムーズに帰れなくなった。電車での移動には慣れているはずなのに、どういうわけか中々家に辿り着かない。ちなみに乗換案内は見ている。
ライブ会場を間違えたこともあった。みなとみらいのぴあアリーナとZepp YOKOHAMAを間違えた。ややこしすぎる。同じ道路沿いにあり近いので事なきを得たが、あれにはかなり肝を冷やした。建物の区別もつかなくなってきたので、やはりヒプステの集大成である最後のBOPをもって、キャストの皆様と共に卒業した方がいいと感じた。例え家に帰れなくなろうともBOPでは燃え尽きる所存だが、その前に無事会場に辿り着けますように。

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