今しがた閃いた。陽太郎の地毛と同じ髪色に染めたらよくないか？と。

それから髪のリペアなんてどうでもよくなり、あれほど面倒だった美容院にすぐにでも行きたくなった。
その昔佐々木希が夜中に突然髪を染めたい衝動に駆られ、すぐさまホットペッパービューティーで予約を入れるCMが流れていた。まさにそんな心境だ。
ただ、冬場は主に漆黒の衣を身に纏う自堕落ビッグポークなので、被毛も漆黒で統一しておきたい。養豚所で拘り抜いて育てられているブランド豚女としては、黒豚であることがステータスでもある。
春までに出荷されなかったら被毛を陽太郎色に染め、陽太郎が育てているサカモトポークとして「うん、今日もよく太ってるな。」と褒められながら、鼻をフゴフゴと高らかに鳴らして生きていくのも大アリだ。

イヤーカフが出だした頃はシンプルなものしかなく、アクセサリー売り場には耳の上側の軟骨を挟む輪っか状のイヤーカフが少々並んでいる程度だった。ピアスの穴を開けておらず、イヤリングは耳たぶが痛くてできない私にとってイヤーカフはイヤーアクセの革命児。これでようやく耳元を飾れると喜んで試着したところ、どう見ても出荷のソレだった。
今はイヤーカフも種類が豊富になり、アリガタアブラカラメマシマシで購入しているが、付けるのを忘れて野生のまま外出することの方が多くて困る。

まぁとにかく、冬が過ぎるまでは傷んだ部位を切り落とし、春になったら陽太郎の陰毛と同じ色に染まりたい。問題ははっしー(指名美容師)にどう伝えるかと、色サンプルから選ぶことになった時にしくじりかねないということだ。そして何より、この閃きを春まで覚えていられるかどうか。これが一番自信がないフンゴッフブヒンフゴッ！ビチビチッ！！