一、鬼殺隊雪柱
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木々に囲まれた大きな屋敷が見えると、後藤さんは一度足を止めて溜息を吐いた。
「どうしたんですか?」
「今日は柱合会議だからな…中に入るってだけでも憂鬱だわ」
「その中に呼ばれた私は憂鬱どころじゃないんですが」
「…頑張れ」
何とも無責任に応援しながら、後藤さんは重たい足取りで敷地の中に入る。途端、ぴりっとした空気を肌に感じた。
柱合会議ってことは柱の方々が揃ってるんだ…風柱さんにしか会った事ないからなぁ。
ぼんやり考えていると、小石が敷き詰められた広い庭へ出る。
隊服を着た何人かの人が、一斉に私を見た。
後藤さんは軽く挨拶をして私をおろすと、走って返ってしまった。逃げたな…。
「何で一般隊士がここにいるんだァ?」
こめかみに血管を浮かせながら近付いてくるのは風柱様。
一度だけ任務を共にした事があるけれど、きっと覚えられていないだろう。
「…ご挨拶が遅れて申し訳ありません。階級甲 、佐々木アキです」
当たり障りのない挨拶をすると、その場の空気が少し揺れたような気がした。
「じゃあお前らか!今たった2人しかいないっていう甲は!」
宝石のような装飾が付いてる額当を巻いてる大きな人が、楽しそうに話しだす。
それより、『お前ら』とは私と誰の事なんだろうか。
「私の事ですよ」
いつの間にか真横にいた小柄な女性はしのぶさん。
蝶屋敷の主人で、年が同じという事もあってか仲良くさせて貰ってる。人の考えを読むのが上手くて、今も私の疑問に答えてくれた。
「私たちだけだったんですね」
「そうみたいですねぇ」
「この頃は隊士の質が低下してきている…嘆かわしい事だ…」
泣きながら数珠を鳴らし、私たちの会話に入ってきた人は、背丈が七尺以上ありそう。見上げるだけで首を痛めそうだ。
「まず俺の問に答えろォ」
「…烏に呼ばれたんです、理由は分かりません」
…検討はついてるけど。
このぴりぴりと肌につく空気から早く脱したい。
「………」
じっとこっちを見る男性に気付いてそちらを見ると、すぐ目を逸らされてしまった。
無表情で感情が読めない。私に近い感覚の人なのかも。
「しっかし地味に小せぇな、それで頸は斬れるのか?」
額当の人が本当に不思議そうに聞いてくる。しのぶさんの地雷を踏んでる事に気付いてないっぽい。
「私の武器は刀だけじゃないので」
しのぶさんは雰囲気に怒りを滲ませながらも、笑顔を貼り付けたまま答えていた。
「私は…確かに小さいですけど、力だけはあると思うので…実際に今までこれでやってきましたし」
真剣に考えて出た言葉がこれ。
何故か額当の人は大声で笑って頭をがしがしと撫でてきた。
「何か気に入ったわお前!アキだっけか、俺は音柱の宇髄天元だ!祭りの神と派手に敬ってくれ!」
…なんかまずい人に捕まった気がする。
大人しく撫でられていると、何となく自己紹介が始まった。
悲鳴嶼行冥さん、不死川実弥さん、冨岡義勇さん、それから胡蝶しのぶさん。
「あの、私苗字で呼ぶのがあんまり好きじゃないので…みなさん下の名前で呼んでも良いですか?」
隠の後藤さんを始め、村田さんや何人かは頑なに下の名前を教えてくれない人もいる。
苗字が嫌ってわけじゃないけど、何故かしっくりこない。
「俺は構わねェ」
「それぐらいなら許可取る必要ないだろ!」
その場のみんなが、承諾してくれたり頷いたりしてくれた。
そのすぐ後、屋敷の方から人の気配がした。
「どうしたんですか?」
「今日は柱合会議だからな…中に入るってだけでも憂鬱だわ」
「その中に呼ばれた私は憂鬱どころじゃないんですが」
「…頑張れ」
何とも無責任に応援しながら、後藤さんは重たい足取りで敷地の中に入る。途端、ぴりっとした空気を肌に感じた。
柱合会議ってことは柱の方々が揃ってるんだ…風柱さんにしか会った事ないからなぁ。
ぼんやり考えていると、小石が敷き詰められた広い庭へ出る。
隊服を着た何人かの人が、一斉に私を見た。
後藤さんは軽く挨拶をして私をおろすと、走って返ってしまった。逃げたな…。
「何で一般隊士がここにいるんだァ?」
こめかみに血管を浮かせながら近付いてくるのは風柱様。
一度だけ任務を共にした事があるけれど、きっと覚えられていないだろう。
「…ご挨拶が遅れて申し訳ありません。階級
当たり障りのない挨拶をすると、その場の空気が少し揺れたような気がした。
「じゃあお前らか!今たった2人しかいないっていう甲は!」
宝石のような装飾が付いてる額当を巻いてる大きな人が、楽しそうに話しだす。
それより、『お前ら』とは私と誰の事なんだろうか。
「私の事ですよ」
いつの間にか真横にいた小柄な女性はしのぶさん。
蝶屋敷の主人で、年が同じという事もあってか仲良くさせて貰ってる。人の考えを読むのが上手くて、今も私の疑問に答えてくれた。
「私たちだけだったんですね」
「そうみたいですねぇ」
「この頃は隊士の質が低下してきている…嘆かわしい事だ…」
泣きながら数珠を鳴らし、私たちの会話に入ってきた人は、背丈が七尺以上ありそう。見上げるだけで首を痛めそうだ。
「まず俺の問に答えろォ」
「…烏に呼ばれたんです、理由は分かりません」
…検討はついてるけど。
このぴりぴりと肌につく空気から早く脱したい。
「………」
じっとこっちを見る男性に気付いてそちらを見ると、すぐ目を逸らされてしまった。
無表情で感情が読めない。私に近い感覚の人なのかも。
「しっかし地味に小せぇな、それで頸は斬れるのか?」
額当の人が本当に不思議そうに聞いてくる。しのぶさんの地雷を踏んでる事に気付いてないっぽい。
「私の武器は刀だけじゃないので」
しのぶさんは雰囲気に怒りを滲ませながらも、笑顔を貼り付けたまま答えていた。
「私は…確かに小さいですけど、力だけはあると思うので…実際に今までこれでやってきましたし」
真剣に考えて出た言葉がこれ。
何故か額当の人は大声で笑って頭をがしがしと撫でてきた。
「何か気に入ったわお前!アキだっけか、俺は音柱の宇髄天元だ!祭りの神と派手に敬ってくれ!」
…なんかまずい人に捕まった気がする。
大人しく撫でられていると、何となく自己紹介が始まった。
悲鳴嶼行冥さん、不死川実弥さん、冨岡義勇さん、それから胡蝶しのぶさん。
「あの、私苗字で呼ぶのがあんまり好きじゃないので…みなさん下の名前で呼んでも良いですか?」
隠の後藤さんを始め、村田さんや何人かは頑なに下の名前を教えてくれない人もいる。
苗字が嫌ってわけじゃないけど、何故かしっくりこない。
「俺は構わねェ」
「それぐらいなら許可取る必要ないだろ!」
その場のみんなが、承諾してくれたり頷いたりしてくれた。
そのすぐ後、屋敷の方から人の気配がした。