一、鬼殺隊雪柱
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「カァーッ!伝令!伝令!明日ノ正午、産屋敷邸へ向エ!」
鎹烏の結が、私の頭上を円を描きながら飛ぶ。
伝令、ってことは、逆らえないなぁ。元よりそのつもりはないけれど。
「ありがとう」
「朝、隠ガ迎エニ来ル!ソレマデ近クノ藤ノ家紋ノ家デ休養スルヨウニ!」
「分かった、分かったから」
普段まともに休もうとしない私を知っているからか、私の肩にとまってじっと睨んでいた。
相変わらず賢い子だ。
藤の家までの道のりでも、結は黙って肩に乗ったままだ。
「産屋敷邸ってどんな所?」
「鬼殺隊97代目当主デアルオ館様、産屋敷耀哉様ノ屋敷!」
なるほど、つまり粗相は出来ないわけか。
でも何で鬼殺隊の長とも言える方の家に私が呼ばれるんだ?
「私、やらかしたかな」
「………」
「え、何で黙るの?」
そんなやり取りをしながらも、ちゃんと藤の家まで辿り着くことが出来た。夜中だというのに部屋と布団を用意してくれて、食事まで出してくれる。
「ごゆっくりお休みくださいませ」
「ありがとうございます」
障子を閉めて下がっていくおばあさんを見送って、私は布団に身を預けた。
結は屋敷に入る前にどこかへ飛んでいってしまった。『お館様』の所に行ったのかもしれない。
「烏でさえ帰る場所があるのにね…」
家族を殺された恨みだけで鬼殺隊に入り、出会う鬼は全て斬ってきた。中には奇怪な血鬼術を使う鬼もいた気がする。
「…まぁ、これからもそれは変わらないか」
眠くはなかったけど、目を閉じて静かに朝が来るのを待った。
結の言っていた通り、朝餉を食べ終えて着替えをしたぐらいで隠の後藤さんが迎えに来た。
ありがとうございました、と藤の家の方にお礼を言って後藤さんの背中に体重をかける。
「すみません、軽くはないですよね。よろしくお願いします」
「いやいや、これが俺らの仕事だから気にする事じゃねぇよ」
掴まってろよ、と言いながら走りだす後藤さんは、元は刀を握っていたらしい。
詳しくは聞いてないけど、刀を握れなくなってからも隠として活動していくって決めるのは、きっと勇気がいる事だっただろう。
「いつもありがとうございます」
「佐々木は表情は変わらないのにそういう所ちゃんとしてるよな」
そういう所…?って疑問はあったけど、それから特に何か話すわけでもなく黙って揺られながら産屋敷邸を目指した。
鎹烏の結が、私の頭上を円を描きながら飛ぶ。
伝令、ってことは、逆らえないなぁ。元よりそのつもりはないけれど。
「ありがとう」
「朝、隠ガ迎エニ来ル!ソレマデ近クノ藤ノ家紋ノ家デ休養スルヨウニ!」
「分かった、分かったから」
普段まともに休もうとしない私を知っているからか、私の肩にとまってじっと睨んでいた。
相変わらず賢い子だ。
藤の家までの道のりでも、結は黙って肩に乗ったままだ。
「産屋敷邸ってどんな所?」
「鬼殺隊97代目当主デアルオ館様、産屋敷耀哉様ノ屋敷!」
なるほど、つまり粗相は出来ないわけか。
でも何で鬼殺隊の長とも言える方の家に私が呼ばれるんだ?
「私、やらかしたかな」
「………」
「え、何で黙るの?」
そんなやり取りをしながらも、ちゃんと藤の家まで辿り着くことが出来た。夜中だというのに部屋と布団を用意してくれて、食事まで出してくれる。
「ごゆっくりお休みくださいませ」
「ありがとうございます」
障子を閉めて下がっていくおばあさんを見送って、私は布団に身を預けた。
結は屋敷に入る前にどこかへ飛んでいってしまった。『お館様』の所に行ったのかもしれない。
「烏でさえ帰る場所があるのにね…」
家族を殺された恨みだけで鬼殺隊に入り、出会う鬼は全て斬ってきた。中には奇怪な血鬼術を使う鬼もいた気がする。
「…まぁ、これからもそれは変わらないか」
眠くはなかったけど、目を閉じて静かに朝が来るのを待った。
結の言っていた通り、朝餉を食べ終えて着替えをしたぐらいで隠の後藤さんが迎えに来た。
ありがとうございました、と藤の家の方にお礼を言って後藤さんの背中に体重をかける。
「すみません、軽くはないですよね。よろしくお願いします」
「いやいや、これが俺らの仕事だから気にする事じゃねぇよ」
掴まってろよ、と言いながら走りだす後藤さんは、元は刀を握っていたらしい。
詳しくは聞いてないけど、刀を握れなくなってからも隠として活動していくって決めるのは、きっと勇気がいる事だっただろう。
「いつもありがとうございます」
「佐々木は表情は変わらないのにそういう所ちゃんとしてるよな」
そういう所…?って疑問はあったけど、それから特に何か話すわけでもなく黙って揺られながら産屋敷邸を目指した。