一、鬼殺隊雪柱
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※みふゆ視点
柱合会議が終わり、お館様たちは屋敷の中へと戻っていく。
そして、みんなの視線は私に注がれた。
「師範、お久しぶりです」
アキは、縁から降りて軽く伸びをする私の前に立って軽く頭を下げた。
まだ表情には戸惑いが残っているけど、前よりもずっと成長した姿に思わず口角が上がる。
「えぇ、久しぶりね。元気そうで良かった」
文字だけでは伝わらない事もある。
顔色が少し悪い…しっかり眠れていないのかもしれない。
「ちゃんと食べて、ちゃんと寝るのよ?」
ぽん、と頭を撫でると、少しばかり頬が赤くなったような気がする。嬉しさと恥ずかしさが混じったような、そんな感じだ。
アキから一旦視線を外し、他の柱の顔をぐるっと見渡した。
引退する前からの仲間も…まだ、いる。
「行冥に天元、義勇と実弥、しのぶも…また顔が見られて嬉しいわ」
「…お久しぶりです、鶴喰さん」
最初に答えたのは実弥だった。この子は血気盛んな所もあるが、根は優しく、真面目で情に厚い。
鬼に対する想いはアキに似ているかもしれない。
「あんたに弟子がいたのは驚いたぜ」
実弥の後ろから近付いてくる人物を見上げる。
天元は元忍で、忍を辞める前から鬼殺隊が目をかけていた。最終的に連れてきたのは私だったな…と懐かしい気もする。
行冥はずっと泣きっぱなし、義勇は少し離れた所に立っている。
しのぶは懐かしい笑顔を引っ掛けて私を見上げていた。
「みんな変わらないねぇ…あぁそうだ、アキが柱になったならこれ、あげちゃおうかな」
腕に巻いていたある物を外し、アキの腕に巻き直した。
革の感触と鉄の硬い感覚に違和感があるのか、首を傾げながらまじまじと手首を見つめている。
「昔ね、お世話になった人がいて…海の向こうの異国の生まれの人なんだけれど、その人から貰った物よ。腕に巻く時計なの、もう動かないけれどね」
お守り、気休め、願掛け…色々と理由はある。
こんな小さな時計、きっとこの国じゃ見られないし、相当高級なものだ。
それが分かっているのか、「本当にいいんですか」と不安そうに聞かれる。
「いいの、これを見るたびに私がいると思ってくれたら。アキはすぐ無理しちゃうんだから」
ふふ、と笑っていると、もう一度腕を見た。
「…大事にします」
「そうしてくれると嬉しいわ!じゃあ私はお館様の所へ行ってくるから、みんなまたね」
名残惜しさもあるけど、お館様があの文を届けた事にはきっと意味がある。それを確かめるために来たのだ。
みんなの視線を受けながら、私も屋敷の中へと戻った。
柱合会議が終わり、お館様たちは屋敷の中へと戻っていく。
そして、みんなの視線は私に注がれた。
「師範、お久しぶりです」
アキは、縁から降りて軽く伸びをする私の前に立って軽く頭を下げた。
まだ表情には戸惑いが残っているけど、前よりもずっと成長した姿に思わず口角が上がる。
「えぇ、久しぶりね。元気そうで良かった」
文字だけでは伝わらない事もある。
顔色が少し悪い…しっかり眠れていないのかもしれない。
「ちゃんと食べて、ちゃんと寝るのよ?」
ぽん、と頭を撫でると、少しばかり頬が赤くなったような気がする。嬉しさと恥ずかしさが混じったような、そんな感じだ。
アキから一旦視線を外し、他の柱の顔をぐるっと見渡した。
引退する前からの仲間も…まだ、いる。
「行冥に天元、義勇と実弥、しのぶも…また顔が見られて嬉しいわ」
「…お久しぶりです、鶴喰さん」
最初に答えたのは実弥だった。この子は血気盛んな所もあるが、根は優しく、真面目で情に厚い。
鬼に対する想いはアキに似ているかもしれない。
「あんたに弟子がいたのは驚いたぜ」
実弥の後ろから近付いてくる人物を見上げる。
天元は元忍で、忍を辞める前から鬼殺隊が目をかけていた。最終的に連れてきたのは私だったな…と懐かしい気もする。
行冥はずっと泣きっぱなし、義勇は少し離れた所に立っている。
しのぶは懐かしい笑顔を引っ掛けて私を見上げていた。
「みんな変わらないねぇ…あぁそうだ、アキが柱になったならこれ、あげちゃおうかな」
腕に巻いていたある物を外し、アキの腕に巻き直した。
革の感触と鉄の硬い感覚に違和感があるのか、首を傾げながらまじまじと手首を見つめている。
「昔ね、お世話になった人がいて…海の向こうの異国の生まれの人なんだけれど、その人から貰った物よ。腕に巻く時計なの、もう動かないけれどね」
お守り、気休め、願掛け…色々と理由はある。
こんな小さな時計、きっとこの国じゃ見られないし、相当高級なものだ。
それが分かっているのか、「本当にいいんですか」と不安そうに聞かれる。
「いいの、これを見るたびに私がいると思ってくれたら。アキはすぐ無理しちゃうんだから」
ふふ、と笑っていると、もう一度腕を見た。
「…大事にします」
「そうしてくれると嬉しいわ!じゃあ私はお館様の所へ行ってくるから、みんなまたね」
名残惜しさもあるけど、お館様があの文を届けた事にはきっと意味がある。それを確かめるために来たのだ。
みんなの視線を受けながら、私も屋敷の中へと戻った。
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