第八章 守る、守られる
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「こいつらは3人とも俺の優秀な''継子''だ!」
上弦の陸との戦いの最中、いつの間にかそう叫んでいた。
嫁を助けるためとはいえ、任務でもない3人を、全く無関係な3人を、連れてきてしまったんだ。
嫁たちの無事は確認出来たが、俺自身が満身創痍なこの状態。
いや…まだまだやれる。
毒には耐性がある。強くても回り切るには時間がかかる。
死ぬ前に、この鬼だけでも殺らなければ。
「ようやく譜面が完成した!」
「いやぁぁああ!!天元様死なないでぇ!!」
「こら須磨!天元様の声が聞こえないだろう!」
「どっちも静かにしてよ…!」
ようやく二体同時に首を落としたが、俺の体にはもう毒が回っていた。
最期に言葉を残そうとしてもこの調子だ。
あぁ…俺は何も言えずに死んでいくのか…。
アキに、嘘をついちまったな…。
そんな事を考えていると、とことこと寄ってくる炭治郎の妹が俺に手をかざしてきた。
なんだ?と考える間もなく、体が赤紫色の炎に包まれる。
「いくらなんでも早いです火葬が!!」
須磨の言葉を聞きながら、体に起こっている変化を、確実に感じていた。
荒かった息は整い、弱くなっていた心拍は戻り、ある程度体が動くようになっている。これは、まさか…。
「こりゃいったい、どういう事だ?毒が消えた」
俺と、俺に泣きつく3人を見た炭治郎は、妹の禰豆子の血鬼術で毒を飛ばしたのだと、そう言った。
人体に影響せず、鬼や血鬼術にだけ作用する血鬼術…そんなものがあるのか。
さすが、煉獄が認めた兄妹だ。
もう動かないでください、と言った炭治郎は、禰豆子とどこかへ行ってしまった。
「天元様…やっと帰れますよ、アキちゃんが待ってる家に」
「あぁ、そうだな…抱き締める腕が減った事、アキは許してくれると思うか?」
「そんな事で怒る子じゃないですよ!アキは!」
「そうですよぉ!生きてるだけでみんな嬉しいです!」
生きている、俺たちは。
それを確かめ合うように会話をしていると、治療班の隠が到着したようだ。
これから少しの間は、蝶屋敷で世話になるだろう。お館様の所にも行って、引退するつもりだと伝えなければいけない。
…それは一度、アキの顔を見てからでも許されるか。
支えられながら歩きつつ、早く会いたいと考えていた。
上弦の陸との戦いの最中、いつの間にかそう叫んでいた。
嫁を助けるためとはいえ、任務でもない3人を、全く無関係な3人を、連れてきてしまったんだ。
嫁たちの無事は確認出来たが、俺自身が満身創痍なこの状態。
いや…まだまだやれる。
毒には耐性がある。強くても回り切るには時間がかかる。
死ぬ前に、この鬼だけでも殺らなければ。
「ようやく譜面が完成した!」
「いやぁぁああ!!天元様死なないでぇ!!」
「こら須磨!天元様の声が聞こえないだろう!」
「どっちも静かにしてよ…!」
ようやく二体同時に首を落としたが、俺の体にはもう毒が回っていた。
最期に言葉を残そうとしてもこの調子だ。
あぁ…俺は何も言えずに死んでいくのか…。
アキに、嘘をついちまったな…。
そんな事を考えていると、とことこと寄ってくる炭治郎の妹が俺に手をかざしてきた。
なんだ?と考える間もなく、体が赤紫色の炎に包まれる。
「いくらなんでも早いです火葬が!!」
須磨の言葉を聞きながら、体に起こっている変化を、確実に感じていた。
荒かった息は整い、弱くなっていた心拍は戻り、ある程度体が動くようになっている。これは、まさか…。
「こりゃいったい、どういう事だ?毒が消えた」
俺と、俺に泣きつく3人を見た炭治郎は、妹の禰豆子の血鬼術で毒を飛ばしたのだと、そう言った。
人体に影響せず、鬼や血鬼術にだけ作用する血鬼術…そんなものがあるのか。
さすが、煉獄が認めた兄妹だ。
もう動かないでください、と言った炭治郎は、禰豆子とどこかへ行ってしまった。
「天元様…やっと帰れますよ、アキちゃんが待ってる家に」
「あぁ、そうだな…抱き締める腕が減った事、アキは許してくれると思うか?」
「そんな事で怒る子じゃないですよ!アキは!」
「そうですよぉ!生きてるだけでみんな嬉しいです!」
生きている、俺たちは。
それを確かめ合うように会話をしていると、治療班の隠が到着したようだ。
これから少しの間は、蝶屋敷で世話になるだろう。お館様の所にも行って、引退するつもりだと伝えなければいけない。
…それは一度、アキの顔を見てからでも許されるか。
支えられながら歩きつつ、早く会いたいと考えていた。