第八章 守る、守られる
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それから、みんなで過ごす時間が増えた。
左手や目がなくて困る事もあったけど、私やお母さんたちで補っていけてると思う。
数日に一回、お父さんはお館様の所へ出掛けているらしい。鬼殺隊の前線からは退いても、やる事はたくさんあるみたい。
そんなに強い鬼が出てくるって事は…きっと終わりも近いのかもしれないと、お母さんたちと話したりもした。
「ねぇお父さん、虹丸くんにお願いしたい事があるんだけど…いいかな?」
「あぁ、俺は構わないが」
虹丸くんを呼び寄せながら、何かあったのかとお父さんは聞いてくる。
「蝶屋敷、そろそろお手伝い再開させて貰おうと思って」
手に持った文を見せて、虹丸くんに「お願い出来る?」と聞くと、お父さんの腕から私の前に降りてきて大きく鳴いた。
それを見て、お父さんはおかしそうに笑っていた。
「俺以外の頼みなんか聞いたことないくせに、相当アキが気に入ってんだなお前」
ふん!とそっぽを向く虹丸くんが何だか可愛らしくて、私もつい笑ってしまう。
「じゃあ、蝶屋敷までよろしくね」
足に文を結び付けて声をかければ、また大きく鳴いて飛んでいってしまった。
そうか、私は気に入られてるんだ。ちょっと嬉しい。
「でも大丈夫なのか?俺より酷く負傷した隊士も、これから運ばれてくるかもしれないぞ」
蝶屋敷での一件、きっとお父さんもお母さんも知ってるんだろう。だからこうやって心配されてる。
立ち上がって私の頭を撫でるお父さんと視線がぶつかった。
「うん、大丈夫。私も誰かの支えになりたいの、なれるってやっと分かったから…最後まで頑張りたい」
今の真剣な気持ちを、そのまま伝えられたと思う。そうか、と笑ってお父さんは私を抱き上げた。
「無理だけはするなよー」
「うん!ありがとう」
きっともうすぐ、終わるんだ。
私の言葉を否定も肯定もしなかったお父さんに、確信を持つ。
ぎゅっと抱き着きながら目を閉じて、静かな心音に耳を傾けた。
左手や目がなくて困る事もあったけど、私やお母さんたちで補っていけてると思う。
数日に一回、お父さんはお館様の所へ出掛けているらしい。鬼殺隊の前線からは退いても、やる事はたくさんあるみたい。
そんなに強い鬼が出てくるって事は…きっと終わりも近いのかもしれないと、お母さんたちと話したりもした。
「ねぇお父さん、虹丸くんにお願いしたい事があるんだけど…いいかな?」
「あぁ、俺は構わないが」
虹丸くんを呼び寄せながら、何かあったのかとお父さんは聞いてくる。
「蝶屋敷、そろそろお手伝い再開させて貰おうと思って」
手に持った文を見せて、虹丸くんに「お願い出来る?」と聞くと、お父さんの腕から私の前に降りてきて大きく鳴いた。
それを見て、お父さんはおかしそうに笑っていた。
「俺以外の頼みなんか聞いたことないくせに、相当アキが気に入ってんだなお前」
ふん!とそっぽを向く虹丸くんが何だか可愛らしくて、私もつい笑ってしまう。
「じゃあ、蝶屋敷までよろしくね」
足に文を結び付けて声をかければ、また大きく鳴いて飛んでいってしまった。
そうか、私は気に入られてるんだ。ちょっと嬉しい。
「でも大丈夫なのか?俺より酷く負傷した隊士も、これから運ばれてくるかもしれないぞ」
蝶屋敷での一件、きっとお父さんもお母さんも知ってるんだろう。だからこうやって心配されてる。
立ち上がって私の頭を撫でるお父さんと視線がぶつかった。
「うん、大丈夫。私も誰かの支えになりたいの、なれるってやっと分かったから…最後まで頑張りたい」
今の真剣な気持ちを、そのまま伝えられたと思う。そうか、と笑ってお父さんは私を抱き上げた。
「無理だけはするなよー」
「うん!ありがとう」
きっともうすぐ、終わるんだ。
私の言葉を否定も肯定もしなかったお父さんに、確信を持つ。
ぎゅっと抱き着きながら目を閉じて、静かな心音に耳を傾けた。