第八章 守る、守られる
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隠に連れられて蝶屋敷に着くと、既に烏から伝えられていたのか、胡蝶やその他の人間があっちこっちと走り回っていた。
「宇髄さん…!よくぞご無事で」
俺や嫁たちや炭治郎たちに気付いて駆け寄ってきた胡蝶は、心底ほっとしているような声色で声をかけてくる。
「おう、なんとかな」
無事だった右腕を上げて答えた。
胡蝶の視線は左腕と左目を順に捉えて、何とも言えない表情になった。何か思う所があるんだろうが、俺にあまり後悔はない。
「男前が更にど派手な男前になっただろ?」
にっと笑えば、呆れたように笑いながらも診察室へと案内してくれた。
席に座って服を脱げば、手際の良い処置が始まる。
「…アキは、それなりに元気にしていましたよ」
色々とありましたけど、と微笑む胡蝶の言葉に、体が反応してしまう。
俺らがいない間も蝶屋敷に通っていたんだろう。こいつには感謝しきれないほど世話になっているかもしれない。
無くなった左腕と左目をそれぞれ消毒して、眼帯を着けられて腕には包帯が巻かれた。
「壊死しないよう、しばらくほぼ毎日傷の具合をみます。ある程度塞がるまでは蝶屋敷にいてください!」
圧のある笑顔でそう言われる。が、出来ればすぐにでもアキに会いたい。
それが顔に出ていたのか、私が文で伝えておきますから、と先手を打たれた。
「…十日、世話になる。あとは自分で何とかする」
「呑めない妥協案ですねぇ…まぁ、いいでしょう」
「それと嫁とは同室にしてくれ」
「注文が多い怪我人ですね、してあげますからちゃんと寝てくださいよ」
今度は心底呆れたように溜息を吐く胡蝶は、なんとなく昔のままな気がして、懐かしさから思わず笑ってしまう。
「私は次の治療に行ってきますので、安静にしててください」
それでは、と立ち上がって、すぐにどこかへ行ってしまった。
俺は隠に連れられて自分の病室へ向かう。
入った部屋には、寝台が四つ。
そして先に治療を終えた3人が、一斉にこちらを見た。
「おかえりなさい、お加減はいかかですか?」
髪を下ろした雛鶴が、微笑みながら俺の事を気遣ってくる。
鬼の行方を追って、悟られないために自ら毒を飲んでいたんだ。自分のほうがよっぽど辛かっただろうに…。
「あぁ、俺は大丈夫だ。3人とも、よく生き抜いてくれたな。ありがとう」
肩を借りていた隠を追い返して、寝台に座る雛鶴、横の椅子に座るまきを、雛鶴の寝台の横で泣いていた須磨の順に、ぽんぽんと頭を軽く撫でる。
「十日後には屋敷に帰る許可を取った、それまでお前らもゆっくりしとけ」
嬉しそうに微笑みながら頷く3人を見て、余計に早く帰りたくなった気もする、が。
とりあえずは、医療に長けている胡蝶の言う事を聞いておこうと自分の寝台に腰を掛けた。
「宇髄さん…!よくぞご無事で」
俺や嫁たちや炭治郎たちに気付いて駆け寄ってきた胡蝶は、心底ほっとしているような声色で声をかけてくる。
「おう、なんとかな」
無事だった右腕を上げて答えた。
胡蝶の視線は左腕と左目を順に捉えて、何とも言えない表情になった。何か思う所があるんだろうが、俺にあまり後悔はない。
「男前が更にど派手な男前になっただろ?」
にっと笑えば、呆れたように笑いながらも診察室へと案内してくれた。
席に座って服を脱げば、手際の良い処置が始まる。
「…アキは、それなりに元気にしていましたよ」
色々とありましたけど、と微笑む胡蝶の言葉に、体が反応してしまう。
俺らがいない間も蝶屋敷に通っていたんだろう。こいつには感謝しきれないほど世話になっているかもしれない。
無くなった左腕と左目をそれぞれ消毒して、眼帯を着けられて腕には包帯が巻かれた。
「壊死しないよう、しばらくほぼ毎日傷の具合をみます。ある程度塞がるまでは蝶屋敷にいてください!」
圧のある笑顔でそう言われる。が、出来ればすぐにでもアキに会いたい。
それが顔に出ていたのか、私が文で伝えておきますから、と先手を打たれた。
「…十日、世話になる。あとは自分で何とかする」
「呑めない妥協案ですねぇ…まぁ、いいでしょう」
「それと嫁とは同室にしてくれ」
「注文が多い怪我人ですね、してあげますからちゃんと寝てくださいよ」
今度は心底呆れたように溜息を吐く胡蝶は、なんとなく昔のままな気がして、懐かしさから思わず笑ってしまう。
「私は次の治療に行ってきますので、安静にしててください」
それでは、と立ち上がって、すぐにどこかへ行ってしまった。
俺は隠に連れられて自分の病室へ向かう。
入った部屋には、寝台が四つ。
そして先に治療を終えた3人が、一斉にこちらを見た。
「おかえりなさい、お加減はいかかですか?」
髪を下ろした雛鶴が、微笑みながら俺の事を気遣ってくる。
鬼の行方を追って、悟られないために自ら毒を飲んでいたんだ。自分のほうがよっぽど辛かっただろうに…。
「あぁ、俺は大丈夫だ。3人とも、よく生き抜いてくれたな。ありがとう」
肩を借りていた隠を追い返して、寝台に座る雛鶴、横の椅子に座るまきを、雛鶴の寝台の横で泣いていた須磨の順に、ぽんぽんと頭を軽く撫でる。
「十日後には屋敷に帰る許可を取った、それまでお前らもゆっくりしとけ」
嬉しそうに微笑みながら頷く3人を見て、余計に早く帰りたくなった気もする、が。
とりあえずは、医療に長けている胡蝶の言う事を聞いておこうと自分の寝台に腰を掛けた。