第二章 過去、理由
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アキを部屋まで送り、自室に戻って紙と筆を取り出した。
お館様へ出す文に失礼があってはいけない。
体調を気遣う内容から、アキを養女として迎える事、アキが任務先の生き残りで身寄りもいないだろうという事。
長くならぬよう、簡潔に。
書き終わり、何度か確認した後に鎹烏の足に文を結ぶ。
俺と同じく派手に着飾った烏は、「お館様の所へ、よろしくな」と言った俺に対して大きく鳴いて、素早く飛び去って行った。
半刻もかかららず終わってしまい、急に暇になったな…と、普段は吸わない煙管を取り出した。
火をつけ、ゆっくりと吸い、ゆっくりと吐き出す。
まだまだ知らない事ばかりだ。
焦っていても仕方ないとわかっちゃいるが、過去に何があって、何を思っているのかを、知っているかいないかで随分と違うだろう。
「問題はどう聞き出すかだが…」
チラリと廊下へ続く襖を見る。
アキの気配がそこに。
「どうした、アキ。何かあったのか?入ってこいよ」
俺の言葉を合図に遠慮がちに開かれた襖の先には、強張った顔のアキがいた。
まだ俺が怖いのか、震えているような気もする。
「部屋で別れてから一刻も経ってないぞ、眠れなかったのか?」
首を横にふり、アキは喋りだす。
その先を聞いて、俺は先に聞いとけば、とか、色んな後悔が一気に押し寄せた。
「……ぎ、を…」
「おう、なんだ?」
「…夜伽、を、しに参りました」
お館様へ出す文に失礼があってはいけない。
体調を気遣う内容から、アキを養女として迎える事、アキが任務先の生き残りで身寄りもいないだろうという事。
長くならぬよう、簡潔に。
書き終わり、何度か確認した後に鎹烏の足に文を結ぶ。
俺と同じく派手に着飾った烏は、「お館様の所へ、よろしくな」と言った俺に対して大きく鳴いて、素早く飛び去って行った。
半刻もかかららず終わってしまい、急に暇になったな…と、普段は吸わない煙管を取り出した。
火をつけ、ゆっくりと吸い、ゆっくりと吐き出す。
まだまだ知らない事ばかりだ。
焦っていても仕方ないとわかっちゃいるが、過去に何があって、何を思っているのかを、知っているかいないかで随分と違うだろう。
「問題はどう聞き出すかだが…」
チラリと廊下へ続く襖を見る。
アキの気配がそこに。
「どうした、アキ。何かあったのか?入ってこいよ」
俺の言葉を合図に遠慮がちに開かれた襖の先には、強張った顔のアキがいた。
まだ俺が怖いのか、震えているような気もする。
「部屋で別れてから一刻も経ってないぞ、眠れなかったのか?」
首を横にふり、アキは喋りだす。
その先を聞いて、俺は先に聞いとけば、とか、色んな後悔が一気に押し寄せた。
「……ぎ、を…」
「おう、なんだ?」
「…夜伽、を、しに参りました」