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第1話
名前変換
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見上げると、A級1位のアマイマスクが立っていた。
挨拶をする気力もなくて、ただ見つめる。
(人気1位とか言うだけあってすごいキレーな顔してるな・・・)
青くさらさらとした少し長めの髪に、金色の瞳。その瞳を縁取る睫毛は、男とは思えないほど長くて多い。
この美貌ならモデルや俳優、アイドルとして大活躍しているのも納得できる。
もちろん活躍の理由はその美貌だけではないだろうが。
そんなことをぼけっと考えていると、アマイマスクが口を開いた。
「おい、聞こえないのか? なんでそんな所に座っているんだ、撃砕のアタッカー?」
「・・・あ、ああ。たった今怪人を倒したんだが今週の分の食料を台無しにされてな」
スーパーの袋があったはずの場所に目を向ける。
涙が出てきそうだ。
「あとその名前で呼ぶのやめてくれ。気に入ってないから」
「じゃあなんと呼べば良い?」
「・・・アラン」
「それが本名か」
(そうではないんだけど・・・)
本名はレイだ。
嘘をつくのは好きではないが、こればかりは仕方が無い。
私は罪悪感を感じながらも頷いた。
こんな事にもだんだん慣れてきてしまっているのが悲しいような気もする。
「で、食料を台無しにされただけでこんなに落ち込んでいるのか」
「だって怪人は弁償してくれないじゃないか」
「たかが1週間分、自分でまた買いに行けばいいだろ」
(た、たかが1週間分!? こっちにとっては貴重なんだよおおお)
「お金ナイデス。今月ピンチナンデス」
涙を必死に堪えて言う。
「じゃあどうするんだ」
「飢え死にするしかナイデス」
「・・・・・・」
アマイマスクははぁーっと長いため息をついた。
「僕も死にそうな人を見殺しにするほど冷たい人間ではないんでな。来い」
そう言って歩き出す。
「へ・・・?」
「食料がないんだろ」
(も、もしかして何か食べさせてもらえる!?)
今日のセールで商品を買い占めるために食費を削りまくって質素なものしか食べていなかったから、そろそろお腹と背中がくっつきそうだ。
私は嬉しくなってアマイマスクについて行った。