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第3話
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あの後2人はレイを探していた彼女の家族とヒロに会い、レイは無事に家まで帰ることができた。
大丈夫だったかと聞く家族に対し、お兄ちゃんがいてくれたからへいきだったよと笑うレイの笑顔に、なんだか胸の奥がむずむずしていてもたってもいられなくなったのを覚えている。
人助けも悪くはないものだと思った。
あれからレイとはよく会って話したりした。
仲良くなってからは、里と村のちょうど間にある大きな岩を待ち合わせ場所にして、月に1回会って1日一緒に過ごした。
村の名産物を持ってきてくれたり魚の釣り方を教えてくれたり・・・。
レイと出会って色々な事を知った。
逆に俺からも教えることはあった。
武器の扱い方とかかんたんな護身術とか。
そのうち俺の中でレイは特別な存在になっていった。
お互い月に一度会っていることを人に話さなかったからなのかもしれない。
別にいけないことをしている訳ではないが、 “秘密の友達” というものに、なんだかこっそりいたずらをした子供のような胸のときめきを感じていた。
レイは歳を重ねるごとにどんどん女性らしくなっていった。
出会った頃のあどけない表情は残しつつ、まんまるだった眼は切れ長の美しい眼になり、胸の膨らみが目立つようになった。
それでも、二カッと笑った顔は昔から変わらなくて、それを見るたび胸がきゅっと締め付けられた。
未だに自分を “お兄ちゃん” と呼ぶ6つも年下のレイに対して、自分がどんな感情を抱いているのかに気づくのに、そう時間はかからなかった。
でも想いを伝えたりだとかはしようとも思わなかった。
ずっとこの関係が続いてくれると思っていたから。
毎月第2土曜日の正午。
それが俺とレイが会う日。
4年前のあの日も、いつも通り会って他愛もない話をして、笑顔で手を振って別れるはずだった。
俺はいつも通り約束の岩の前で待っていた。
だが、いくら経ってもレイが来ることはなかった。
何か急用が出来たのかなと思った。
会う以外に連絡手段はなかったし仕方ないが、初めてのことにショックを受けた。
夕方になって、俺は諦めて帰ることにした。
毎月通る帰り道。
あんなに気落ちして歩くのは初めてだった。
なんとなく夕陽を見たくなって、見晴らしのいい高台に登った。
その時見たのだ。
ずっと西の方、夕焼けに負けぬほどに燃え上がる