お好きな名前を入力していただくとより小説を楽しんでいただけます。
第3話
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アマイマスクのところで料理を作るようになって1週間が経った。
仕事で忙しいから昼はいらないと言われているので、いつも朝と夜だけ作りに行っている。
朝食を食べてそのまま夜まで家にいさせてもらうこともあるし、自宅に帰ったりどこかへ出かけることもある。
今まではどれだけ安いコストでお腹いっぱい食べられるかを重視していたが、食材が豊富なアマイマスクの家でご飯を作るようになってからは、今までより格段と料理のレパートリーも増えたし、質にもこだわるようになった。
「料理の腕上がったかもなぁ」
今日の夕食は何にしようか、などと考えながら歩いていると、人波の奥に見知った顔を見つけた。
(サイタマだ!)
遠くからでもわかるつるつる頭めがけて走る。
近くまで来てから隣にジェノスがいるのに気づいて、思わず「うげっ」と言ってしまった。
その声を聞き取ったジェノスが振り向く。
「おい貴様、また先生の邪魔をしに来たのか」
殺意がハンパない。
それに対してサイタマはいたってのんびり。
「おお、アランか」
「弟子にしてくれ!!」
開口一番(「うげっ」と言ってしまったので、厳密に言うと二番)にこの間と同じことを言うと、サイタマはあからさまに嫌そうな顔をした。
「お前懲りないなぁ。こないだ駄目って言ったろ?」
「そうだ。先生の弟子はこの俺1人で十分だ」
「あ! 俺を弟子にしてくれたら、毎日美味しい昼ごはん作るから!」
「食事は俺が作れる。お前のなんかよりは断然美味い」
「お前は黙ってろ!」
いちいち首を突っ込んでくるジェノスを怒鳴りつける。
(本当うるさい・・・)
ほら今も「それはこっちの台詞だ」って突っ掛かってくるし。
こいつとは一生仲良くなれない気がする。いや、気がするというかそう断言できる。
「喧嘩すんなよお前ら。
ほらジェノス、特売遅れるぞ」
「はい! 先生!」
こちらにドヤ顔を向けてから、歩き出すサイタマに付いていくジェノス。
私はそれを唇を噛みしめて見ているだけ・・・・・・ではなく、何食わぬ顔で後ろをついていった。
「先生、追ってきてますよ」
「放っとけ。そのうち飽きて帰るだろ」
「・・・・・・」
サイタマの言葉に納得出来ないジェノス。
それでも反論しないのは、それほどまでに師を尊敬しているから。
(・・・また先生の邪魔をしてきたら今度こそ消し炭にしてくれる)
ジェノスは背後のストーカーに対してメラメラと燃える殺意を向けることしかできなかった。