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第2話
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さんざん悩んだ結果、無理やり逃げる事にした。
くるりと踵を返してサイタマの家の方向へ全力ダッシュする。
「待て」
「!!?」
気づいたらジェノスが目の前にいた。
こちらに向かって右掌をかざしている。
「怪しいな。どこへ行く気だ」
ジェノスの掌に空いた穴からかすかに煙が出ている。
危険を察知した私は後ずさった。
(もう正直に話すしかない)
信じてもらえなかったらサイタマの家までついてきてもらえば良い。
私は軽くため息をついた。
「昨日サイタマっていう人に会ってな・・・」
説明を聞いてジェノスは驚いたような反応をする。
「サイタマ先生に弟子入り?」
(サイタマ先生?)
私は首を傾げた。
どうやらジェノスはサイタマの事を知っているらしい。
「弟子入りなど先生に迷惑だ。失せろ」
ジェノスは納得してはくれず、恐ろしい顔で言った。
しかしこっちも簡単に引き下がるわけにはいかない。
「そこを何とか! 頼む、俺はもっと強くならないといけないんだ」
縋るようにジェノスを見る。
「どうしても復讐しなければならない相手がいるんだ」
ジェノスは怪訝そうに私を見た。
「どうしても復讐しなければならない相手?」
「そうだ」
私はジェノスをまっすぐ見つめる。
「─────暴走サイボーグ。
俺の住んでいた村を襲って何もかもを破壊していった奴だ」
それを聞いたジェノスが目を見開く。
驚くのも無理はない。
たいていの人はこの話を聞くと驚き、哀れみの目を向けてくる。
そんなことにももう慣れてしまった。
しかし、ジェノスの反応は少し違った。
「暴走サイボーグ・・・」
私の言った言葉を繰り返して俯く。
何か知っているのだろうか。
やがてジェノスが顔を上げ、何かを言おうと口を開いた時、横からそれを遮るように声がした。
「お前らなにしてんの?」
2人が声のした方を見ると、サイタマが買い物袋を両手に下げて立っていた。
「サイタマ!」
「先生!」
2人のサイタマを呼ぶ声が重なる。
「ジェノス・・・と、お前、もしかしてこの前・・・」
「ああ! アランだ!」
サイタマにずいと近寄って言う。
「弟子にしてくれ!!」
「駄目だ」
サイタマのかわりにジェノスが言う。
「お前に言う権利ないだろ!」
負けまいと反論するがサイタマの一言で撃沈された。
「いやジェノスの言う通り駄目だから。2人は流石に・・・」
その言葉を聞いて勝ち誇ったように笑みを浮かべるジェノス。