第13話
夢小説設定
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「あっ、そうだ!」
楓香は気を紛らわせるように声をあげる。
「一昨日雑誌の撮影の後にJ市のリゾートホテルのチケットもらったんだ。2人とも明日予定なかったら泊まって帰ろうよ」
「いきなりだなぁ・・・まあ、明日暇だからいいけど」
「俺も特に用事はない」
2人ともすんなりと承諾してくれた。
「ペアチケットだから、残りのひとり分をみんなで払うことになるんだけどいい?」
「おう、3分の1の値段で泊まれるならオトクだしな」
「では早速準備しましょう」
こうして楓香たちはJ市へ1泊2日の旅行をすることになった。
サイタマの家からJ市の海岸沿いまでは、電車を乗り継いで行かなければならない。
ジェノスもサイタマも走って来られる距離ではあるが、楓香にあわせて電車に乗った。
雑談や昼寝をしながら乗っていると時間が経つのもあっという間で、退屈することなくJ市に着いた。
「うわぁ、綺麗!!」
電車を降りるとホームの向こうには真っ青な海が広がっていた。
潮風の匂い。
押し寄せる波の音。
楓香のいた世界のと全く同じだった。
なんだか懐かしい感じがして自然と頬が緩む。
「行こっか」
3人はまず本来の目的であるショッピングモールへと向かった。
ショッピングモールは駅から徒歩で5分程のところにあった。
「うわ、賑わってんなー」
オープン直後というのもあってか、平日なのに人が大勢いる。
入り口を入るとすぐに大きな吹抜けがあった。
ここから各階の様子がよく見える。
「まずはインテリアショップに行きたいんだけど・・・あ、あった!」
右手上の方に、おしゃれな家具がたくさん置いてある店を見つけた。
「2、3、4階か・・・」
楓香たちは4階へ行くため正面のエスカレーターに乗った。
インテリアを買った後は、雑貨や服や、新しい食器も買った。
せっかくJ市に来たんだから海で遊んで行こうという話になっていたが、楓香だけ水着を持っていなかったので、ジェノスとサイタマが最近話題のスムージーとやらを飲んでいる間に買っておいた。
店の中にいると全然気がつかなかったのだが、建物正面のガラス張りになっている壁から綺麗な夕陽が見える。
いつの間にか夕方になっていたようだ。
「そろそろホテルに行くか」
「そうだね」
買いたいものは買えたし、家具は家に送ってもらうよう手配した。
出口へ向かって歩いていたとき、ジェノスが突然立ち止まった。
「少し用事を思い出したので、先にホテルへ向かっていてください」
「え、どうしたの?」
「大したことじゃない。すぐに追いつく」
そう言ってジェノスは店の奥へと歩いていった。