Prologue
夢小説設定
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「あ、ありがとうございます!」
「で、お前、名前聞いてないけど何ていうの?」
サイタマはお金をポケットにしまいながら聞いてきた。
(あれ、名乗るの忘れてたっけ)
「楓香っていいます」
「そう。んじゃ楓香、これからよろしくな。あ、それと敬語じゃなくていいから。一緒に住むのにそれじゃ堅苦しいだろ?」
「・・・うん。よろしく」
ほっとしたのか、自然に頬が緩む。
「よーし!*今日はお礼も兼ねてハンバーグカレーでも作ろうかな」
「まじ!?」
目を輝かせて喜ぶサイタマ。
子供みたいに喜ぶんだなと思いながら手を洗い冷蔵庫を開けると、中身はほぼ空だった。
「・・・・・・え、肉ないの!?」
「あー昨日食べきっちまった」
「最悪!*買いに行かなきゃじゃん。サイタマさっきのお金貸して」
「は!?*これは俺のだろ!」
サイタマはお金の入ったポケットを押さえながら言った。
「しょうがないでしょ、買いに行かなきゃいけないんだし。明日からバイト探してちゃんと返すから」
楓香はサイタマのポケットから一万円札をひったくって言った。
「あ、それと、外に怪人いるかもしれないからサイタマも一緒に来てくれない?」
「めんどくせー」
「ハンバーグ特大サイズにしてあげるから。ね、お願い」
「ったく、しゃーねーな」
そんな会話をしながら楓香たちは外へ出た。
(よかった。サイタマが話しやすい人で)
怪人は怖いけど、この夢もなかなか悪くない。
(どうせなら覚めるまで楽しんじゃおう)
「サイタマ、ありがとね」
「なんだよ急に」
「なんとなく! 」
楓香はニカッと笑って見せた。
つられてサイタマも少し笑う。
血のように赤い綺麗な夕日が2人を照らしていた。