第13話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
次の日の朝。
「ショッピングモールに行きたい」
朝食中に突然楓香がそう言った。
いきなりの事に、サイタマとジェノスは箸を止めて楓香を見つめる。
サイタマは口の中のものを飲み込んでから言った。
「え、いきなり・・・何?」
「最近お金も貯まってきたし、必要なものとか買いに行きたくて」
そう言って楓香は部屋の隅の紙袋を見た。紙袋の中には楓香の服がきちんとたたまれて入っている。
「服もずっとあんなだから、小さいタンスとか欲しいと思ったの」
「そういっても、この部屋狭いからタンスなんて置く場所ねーぞ?」
「それは大丈夫!」
「どういう事だ?」
今まで黙っていたジェノスが楓香を見て言う。
「隣の部屋を使おうと思うの。そりゃ寝る時は怖いしご飯も一緒に食べたいから基本はこっちにいるけど、ものを置くくらいならできるし」
なるほど、と頷くサイタマ。
ジェノスも納得したように言う。
「昨日隣の部屋を掃除していたのはそのためか」
「もしかして俺が風呂入ってる間いなかったみたいだけどそん時?」
楓香が頷く。
朝食を食べ終わったサイタマは食器を重ねながら言った。
「あれ? でもお前、隣の部屋にゴキブリ出たとか言って騒いでなかったか?」
「昨日退治したから大丈夫・・・!」
楓香は昨日のことを思い出しながら苦笑いした。
「ねえ、ジェノス。ちょっといい?」
洗濯物をたたんでいたジェノスは、楓香に声をかけられた。
手招きをされたので、ちょうどその時たたんでいたサイタマのパーカーを一旦脇に置き、ついていった。
玄関を出る楓香。
ジェノスはまさか外に出るとは思っていなかったので驚いたが、連れて行かれた先はすぐ隣の部屋だった。
「ジェノスって、生体反応・・・?を確認できるんだよね?」
「ああ、まあ」
「じゃあ、この部屋にゴキブリがいないか確認してくれない?」
「は?」
返事をする前に隣室へ押し込まれる。
「いや、そこまで小さいものは・・・」
戦闘時に虫にまで反応してたら何も出来ないじゃないか。
反論しかけたとき、部屋の奥で何かが動くのを察知した。
「あ」
黒い物体が影から姿を現す。
それがゴキブリだと分かると、楓香の顔からみるみる血の気が引いていく。
「ひゃああああ!!」