第10話
夢小説設定
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家へ帰ると、サイタマが床に寝転がって漫画を読んでいた。
「おー、おかえり。早かったな」
「先生こそ、特売に行っていたのでは?」
「んー、と・・・・・・ほとんど売り切れててさ・・・」
ハハハ、と笑うサイタマ。
ジェノスは不審に思ったがそれ以上の追及はせず、キッチンへ向かった。
2人分のお茶を淹れるとリビングに戻り、コップを置いてテーブルの前に座った。
「先生、今朝おっしゃっていた事、何となく分かりました」
「今朝?」
「楓香の事をどう思っているのか、ということです」
「!」
サイタマが起き上がると、ジェノスは湯呑みのお茶を見つめていた。
「俺はいつからか楓香の事を特別に思うようになっていました。
なぜだか分かりませんが、ヒーローとしてではなく、1人の人間として楓香の事を守りたいと思っているんです。
それに最近、楓香の言うこと為すこと全てに意識が行ってしまって何にも集中できなくなることがあるんです。楓香が笑えば嬉しくなるし、楓香が悩んでいると、他のことは放り出してどうにか力になれないかということばかり考えてしまいます。
気づいたら俺は楓香のことで頭がいっぱいになっていました。俺はどうやらおかしくなってしまったみたいです。
初めて楓香に会った時はなんとも思いませんでした。ですが、楓香が自分の能力をうまくコントロールできるようになるために稽古をつけてくれと頼んできて、実際にやっていくうちに、楓香の努力する姿に心惹かれていくような気がしてきました。
昨日、楓香の看病をするために手を繋いで寝たのも楓香を特別に思っていたからです。楓香は “悪夢を見たときはいつも母に手を握ってもらっていた” と話していたので、彼女がうなされていたとき手を握りました。
他の人に対しては絶対にしないことです。もちろんサイタマ先生がもしそういう状況にあったら俺は間違いなく手を握りますが。
話を戻しますが、楓香には俺を・・・」
「
ジェノスの長い話にうんざりしたサイタマは青筋を立てて言う。
「はあ」
ジェノスは少し考えてから言った。
「・・・・・・俺は楓香を妹の様に思っています」