第10話
夢小説設定
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「ん・・・」
目覚めて初めて目に映ったのは、真っ白な天井。
「楓香・・・!」
名前を呼ばれ、横を見ると、ジェノスが枕元に立っていた。
その隣の椅子にサイタマも座っている。
「ジェノス、サイタマ・・・」
どうやらここは病院のようだ。
白を基調とした清潔感のある部屋を見回す。
(そうだ。私、ソーダ男爵に負けそうになって・・・)
「応急処置をしてもらったが、命に別状はないそうだ」
安心した様子でジェノスが言う。
「心配かけんなよな」
サイタマがコンビニの袋を手渡してきた。
「ごめん・・・ありがとう」
起き上がって座り、それを受け取る。
中を覗くと楓香の大好物の生クリームがけプリンが入っていた。
「わぁ・・・! これ、私の好きなやつ!」
「楓香がこれ好きだって言ってたの思い出してさ」
(覚えててくれたんだ・・・)
「嬉しい。ありがとう」
「元気そうで何より」
サイタマはプリンを頬張る楓香を安堵の表情で見つめた。
「大体の話は聞いたけど、怪人倒して病院まで運んでくれたのジェノスなんだろ?」
「うん・・・ジェノス、本当にありがとう。ジェノスは命の恩人だよ」
精一杯の感謝を込めて笑みを浮かべる。
「ッ・・・当たり前のことをしたまでだ」
ジェノスはふいと顔を背けた。
それを見ていたサイタマは、何かを理解したかのようにニヤリとした。
「あ、今日スーパーの特売日なの忘れてたわー。じゃあな」
そう言って出口へ向かって歩いていく。
「先生? むなげやの特売日は明後日ですが・・・」
「むなげやじゃなくて、最近見つけた別のスーパーの話」
(あいつらまだ自分の気持ちに気づいてねぇみたいだしな)
サイタマは手をひらひらと振って部屋を出ていった。