第8話
夢小説設定
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あれからのことははっきりと覚えていない。
何度も呼びかける声がしてうっすらと目を開けると、ジェノスを抱えたサイタマがいた。
ああみんな助かったんだな、と安心する。
彼は何か言っていたがうまく聞き取れなかった。
頭がぼーっとして、口は開けられるが話ができるほど元気もない。
体が熱い。
氷のひんやりとした感覚が気持ちよかった。
楓香はそのままゆっくりと目を閉じた。
次に目が覚めると、修復跡の目立つ天井が目に入った。
きっとサイタマの家だ。
この天井の跡は進化の家の奴らが襲ってきて壊れたのを直したものだ。
(あれ、私・・・)
頭が痛い。
横を見ると、ジェノスとサイタマがいた。
「お、目が覚めたか」
安心したようにサイタマが言う。
「よかった・・・」
ジェノスは楓香の額に冷たいタオルを乗せてくれた。
どうやら熱を出してしまったようだ。
「最近モデル始めて、昨日はあんなに沢山の人を守ったんだ。熱出ても無理ねえよな」
サイタマは「お疲れ」と言ってくれた。
「あのおかげで隕石の落下予測地点から半径100m以内の負傷者がほぼゼロだったらしい」
ジェノスがパソコンの画面を楓香に見せてくれる。
「ランキングも18位から17位になっている」
霞む目でなんとかパソコンの画面を見る。
(本当だ・・・)
S級ヒーローのランキングには、17位 楓香、16位 ジェノスと書かれていた。
「ジェノスこそおめでとう」と言おうとしたが、思ったより熱がひどくて喋れない。
その様子を察したジェノスが、サイタマに
「もう少し寝かせておきましょう」
と言って布団をかけ直してくれた。
楓香は心の中で2人にありがとうと言って眠りに落ちた。