第7話
夢小説設定
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「35分後にここに落下する巨大隕石を近場のS級ヒーローたちでどうにかしてくれと言っとった。落ちればZ市は滅ぶ」
「そんな・・・」
「今回ばかりはどうにもならん。君たちも大切な人と遠くに避難するといい」
「隕石・・・住民達は知っているのか」
ジェノスは持っていたスーツケースを握りしめ言った。
隕石を止めに行くつもりらしい。
この街にはサイタマもいる。
楓香も逃げるつもりは無い。
何よりヒーローが住民を見捨てて逃げるわけにはいかない。
『ヒーロー協会からかいから・・・
お知らせしますせします・・・』
外で放送が聞こえ始めた。
「お、始めよったな」
「お前はどうするんだ」
「お前じゃない。バングさんと呼ばんか」
入口へ近づいて外の様子を眺めるシルバーファング。
「ワシは代々継いできた道場を離れるわけにはいかんから・・・残るしかないのう」
それを聞いてジェノスは協会を出た。
楓香もその後に続く。
「流石に隕石は危険だ。楓香は避難していろ」
ジェノスはそう言って隕石の落ちてくる方へと跳んでいってしまう。
「ちょっ、待ってよ・・・!」
今から逃げたって遅い。
隕石はもうすぐそこまで来ているのだ。
(私だって役に立ちたい)
しかし隕石を止めるなど到底無理だ。
他になにか出来ることはないかと辺りを見回すと、少し離れたところにある、渋滞した大通りが目にとまった。
プープーとクラクションの鳴る音が聞こえる。
詰まって逃げられないのかと思いきや、ほとんどの人が車の外に出て諦めたように隕石を見ていた。
「そんな・・・!」
楓香は急いで大通りへ行く。
今からでは全員避難させる時間などない。
(私が氷でバリアを張れば、少しは被害を軽減できるかも・・・!)
通りの隣には大きい市立公園がある。
入口の看板に敷地が10ヘクタール以上ある全国有数の巨大公園と書いてあったのを思い出す。
そこなら大きなバリアを張れる。
楓香は公園まで人々を避難させようと声を張り上げた。
「みなさーん! あそこの公園へ移動してくださぁーい!!」
周りの人たちが反応し始めた。