第6話
夢小説設定
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「最近怪人が増えてきただろう? ここはゴーストタウンからも近いし・・・俺ももう歳だからね、怪人に襲われた時、自分やかみさんを守ることが出来ない」
確かにその通りだ。
楓香は黙って俯く。
「だから怪人の少ない田舎へ帰ることにしたんだ。お袋が死んで家が空になっているから、そこに住もうと考えとる」
楓香はお茶の水面を見つめた。
それから顔を上げ、無理やり微笑む。
「そうですか。わかりました」
仕事がなくなるのはすごく困るし、今まで親切にしてくれた店長や奥さんと別れるのは辛い。
でも仕方の無いことだ。
安全のために考えあぐねた結果導き出した答えを、ヒーローである楓香が自分の欲のために潰すことはあってはならない。
頷くしかないのだ。
「安全が1番だと思います。会えなくなるのは辛いけど、どうかお元気で」
その場にいるのが辛くなって、楓香はそそくさと家へ帰った。
「ごめんな」という店長の言葉を背中で聞きながら。
結局お茶は一口も飲まなかった。