Prologue
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ブロック塀は崩れかけていて、半壊した家も所々にある。
まるで、大地震のあとの街のようだ。
「誰かいませんかぁ……?」
心細くなってそう呼びかけてみるけれど、誰も返事をしない。
誰も住んでいないかのようだ。
そのまま歩いていくと、突然地面がグラグラと揺れ始めた。
「!?」
(じ、地震!?)
思わずしゃがみこむ。
すぐに収まると思っていた揺れは、だんだん大きくなっていく。
ドォーン!!
突然ものすごい音がして、地面がボコッと盛り上がった。
「え、やだ、なに!?」
盛り上がった地面をしゃがみこんだまま見つめていると、その中から突然得体の知れない生物が出てきた。
体は黒っぽくて、白い顔にエイリアンのような黒くて大きな目をしている。
一体一体違う顔をしていて、大きな口が横についていたり、ツノがあったりする。
とにかく気持ち悪い。
「ひっ・・・・・・」
楓香は恐怖のあまり声も出ずに、その場に尻餅をついた。
口をぱくぱくと動かしながらその場で固まっていると、その生物たちと目が合った。
「おー?*こんな所に地上人の娘がいるぞー」
「うまそうだな」
「捕まえといて食おーぜ!」
(地上、人?
・・・というか私、食べられちゃうの!?)
必死で逃げようとするが、腰が抜けてしまったせいで立ち上がれない。
抵抗する間もなくそいつらに捕まってしまった。
「やっ、やめてよ!」
やっと声が出たと思ったらもう手遅れで、手足をロープでぐるぐる巻きにされていた。
(やばい、どうしよう!?)
必死に考えを巡らせていると、また地面からものすごい音を立てて変なのが出てきた。
楓香を縛ったヤツらよりも大きい。
しかも、見た目が結構違う。
餃子の形をした頭で、土偶っぽい見た目。
腕は4本で、それぞれに剣を持っている。
「ふはははは!*地上は我々地底人がいただいた!*地上人には死んでもらう」
(地底人!?)
どうりでさっき楓香のことを「地上人」の娘とよんだわけだ。
「我は地帝王!!*地上人ども覚悟し・・・」
ズドンッッ
いきなり上から何かが降ってきて、地帝王がペシャンコになった。