第4話
夢小説設定
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そして顔をずいっと寄せて言った。
「邪魔って何!? 私だってあんたが邪魔よ! いきなり襲い掛かってきておいてなんなのよ。サイタマはなんにも悪いことしてないのに!」
しばらく睨むと、男は赤面しながら後ずさった。
「ふん! お、お前の邪魔になろうと関係ない」
「はあ?」
「いいから離れろっ!」
腕を振りほどかれて、楓香は「ふん!」と顔を逸らした。
気を取り直して、男はサイタマに襲いかかる。
「サイタマ、コテンパンにしてやって!」
自分では敵わないと悟った楓香はサイタマの応援に徹することにした。
男が空中でくるりと回転しながらサイタマに蹴りを入れようとする。
「風刃脚!!」
サイタマはそれをひらりと避け、男の股に拳を突きつけた。
「チェックメイト」
重力には逆らえず、サイタマの拳に激突する男。
「あ! すまん」
サイタマはぱっと手を離して言う。
男はすぐにサイタマから離れたところに着地した。
「いや、わざとじゃないんだよ。寸止めしようと思ったら勢いでぶつかっただけで」
男の顔に無数の脂汗が浮かぶ。
股を押さえてさんざんのたうち回ったあと、男はやっとの事で立ち上がり、真面目な表情で言った。
「俺は暗殺から用心棒まで何でも請負う最強の忍者、音速のソニック」
(音速のソニック・・・? なんか頭痛が痛いみたいな名前)
思わず吹き出しそうになる。
「だが仕事はしばらくお預けだ。お前という好敵手を見つけたからには決着がつくまで鍛錬あるのみ!
名前を聞いておこう」
「・・・サイタマだ」
「お前は?」
今度は私を見る。
「え? 楓香だけど」
ソニックは楓香たちを指差し、脚を閉じてプルプルと震えながら宣言した。
「サイタマ! 次に会った時がお前らの最後だ! 究極の忍術で確実に仕留める! この、音速のソニックがな! 楓香も女だからって容赦しないからな!」
「ああ! 頑張れよ!」
サイタマはキリッとした顔で頷いた。
楓香もソニックに言った。
「ご飯前には来ないでね。それとお大事に」
(私に宣戦布告する必要はあったのかな?)
どう考えてもソニックが圧勝なのに、と楓香は首を傾げた。
そんな間にソニックはものすごい速さで林の中へ消えていく。
「さ、帰ろ! お腹ぺこぺこだよ~」
楓香はなぜだかテンションの低いサイタマの腕を引いて家へ帰った。