第4話
夢小説設定
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「俺は桃源団の仲間じゃねーよ」
「嘘をつくのが下手な奴だな」
「いやいやいや、ふざけんなよ! よく見ろよ!」
「よく見るも何もその頭では言い逃れできないな」
「いや! ほら!」
サイタマは自分の胸に手を当てて訴えた。
「俺だよ俺! 趣味でヒーローやってて割と活躍してる・・・」
「お前など知らん」
男の人にきっぱりと言われ、サイタマはシュンとする。
「あ、そうすか・・・」
確かにサイタマは色々な怪人を倒しているのに、よくニュースに出るのは別の人達だ。
(なんでだろう?)
サイタマももっと皆に知られていて欲しいはずだ。
楓香は家に帰ってから原因を調べてみることにした。
「サイタマ、もう帰ろ・・・」
突然楓香の横を風のようなものが通り過ぎた。
(何!?)
ほんの一瞬だけ、その正体が見えた。
それは風ではなく、さっきの男だった。
飛び回りながらサイタマに襲いかかろうとしている。
(丁度いいや。あの力を使う練習になる)
楓香は試しに力を使ってみることにした。
流石に人間を傷つけるのは気が引けるから、氷で足を固定して身動きを取れないようにしてみよう。
氷なら楓香たちが帰るまでは溶けないから追いかけられる心配もない。
「えいっ」
楓香はサイタマのまわりを跳び回る男に向かって水を飛ばした。
(触った!)
その瞬間水を凍らせる。
しかし氷の中に男はいなかった。
「速い・・・」
何度が同じことをやってみたがなかなか捕えることができなかった。
「そんなことしても無駄だ」
上から声が聞こえる。
しかしどこを見ても彼はいない。
まわりを吹く風の中のどこかにいるはずだ。
思わず言い返す。
「そんなのまだ分からな・・・」
突然目の前に男が現れる。
びっくりして水を出すのも忘れてしまった。
「邪魔だ」
目の前に刃物が突き出される。
男は少しの間冷たい目で見下ろしていたが、くるりと向きを変えてサイタマの方へと戻ろうとした。
「待ってよ・・・!」
楓香は咄嗟にその腕をつかむ。