第3話
夢小説設定
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「とりあえず・・・」
楓香は左腕に神経を集中させた。
楓香には風、水、火を操る能力の他に、怪我を治癒させる能力がある。
これは楓香の家系では初めて現れた能力らしくて、祖母も驚いていた。
むやみに使うと怪しまれるし気持ち悪がられるからあまり使ってなかったけど、この世界では使ってもいいかなと思った。
ぶっちゃけ炎に覆われても無傷の人がいるわけだし、このくらいの力ならそんなに目立たないと思う。
しばらくして、傷が完全になくなった。
「よし! 練習しよう!」
(さっきは炎を出したから・・・)
とりあえず風を吹かせてみる。
「あれ? 思ったより出せる」
火はあまり出せなかったが、風は比較的強力だった。
水も風ほどではないが使える。
(火が使えないのはやっぱり小さい頃のトラウマかな・・・)
水、風も便利だが、怪人を倒すには火が1番効果がありそうだから、なんとしてでもトラウマを無くさなければならない。
(んー・・・あ、そう言えばジェノスがすごい火使ってたよね)
楓香はジェノスに炎の扱いを教わりながら、なんとかトラウマを克服する訓練をすることにした。
「よし! 今日は風の練習をしよう!」
取り敢えず力の限り風を出してみる。
それから、竜巻のように吹かせてみたり、自分を押し上げるように上に吹かせてみたりする。
「わわわわ」
自分の体がふわりと浮かんだ。
びっくりして風を動かすのをやめてしまう。
(危ない・・・)
しかしこのまま練習していけば、宙に浮くことも出来るかもしれない。
(空飛べたりしたらかっこいいだろうなぁ)
想像をふくらませていると、下で話し声が聞こえた。
屋上から下を覗くと、サイタマとジェノスがいる。
2人は買い物袋を下げていた。
そして何故かジェノスの頭がアフロのようになっている。
進化の家で何かあったのだろうか。
いつの間にか太陽は沈みかけていた。
「おかえりなさい」
そう言って下へ降りていく。
「おー楓香、ただいま」
サイタマはレジ袋を持った手を軽く挙げた。
ジェノスはまだ楓香のことは見たことがあるだけなので、少し戸惑っていた。
「まずは自己紹介からだな」
その様子を見たサイタマが笑って言った。