第2話
夢小説設定
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「八百屋のバイトって一石二鳥だわぁ」
バイト帰り。
つい最近始めたバイト先の八百屋さんで野菜を買ってこれから帰るところだ。
不思議なことにこの世界でも楓香の戸籍はあるみたいだ。
この世界での楓香は中学生の頃に何者かに襲われ、家族はもういないらしい。
その頃住んでいた街も地図からなくなっていた。
(いくら夢でもなんか怖いなぁ)
しかしそのおかげで色々とやりやすくなっているし、ラッキーだったとは思う。
本当は高校に通う年齢なのに通っていないのと、楓香がテキパキと働く様子を見て、店長はたまに色々なものを安く売ってくれたり、タダにしてくれたりした。
チェーン店ではあまりやってくれないことだ。
しかも働いて数日なのに楓香は看板娘のようになっていた。
楓香は午前中しかそこで働いていないので午後の様子は分からないが、今まで夕方に来ていたお客さんも午前中にたくさん来るようになったらしい。
(まあ私、前の世界でモデルにスカウトされた事あるし?)
可愛いとちやほやされるのも悪くない。
今日なんかお隣の肉屋さんに「うちに来て欲しい」と頼まれた。
流石にそれは断ったが、八百屋にお客さんが沢山くるおかげでついでに隣の肉屋で肉を買っていく人も増えたらしい。
それを感謝されて今日は豚肉を安く売ってもらえた。
「今日のお昼は焼きそばでも作ろっかなー」
あの角を曲がったらすぐサイタマの家に着く。
楓香はルンルンと軽い足取りで歩いていった。