第11話
夢小説設定
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楓香はソニックに意識を集中させたまま、横目であたりを見回した。
何事かと寄って来る者もいれば、素通りしていく者もいる。
しかし、ソニックが刀を抜き楓香に襲いかかると、ほとんどが悲鳴を上げて逃げ出した。
残りは離れたところから固唾を呑んで見守っている。
ソニックの刀が楓香の首元目掛けて振り下ろされる。
楓香は反射的に氷の盾を創りだしソニックの攻撃を受け止めた。
(見えない・・・!)
後ろに回られたかと思えば、今度は横にいたり、その速度に全く追いつけない。
一旦木の上に飛び乗ったソニックは、上から楓香に襲いかかった。
(ダメ、絶対避けられない!)
楓香は咄嗟に目をつむり身を縮ませる。
しかし攻撃は一向に当たってこない。
恐る恐る目を開けると、刃は目の前でカタカタと震えていた。
「・・・?」
誰も刀を受け止めているわけではない。
ソニックが自ら、振り下ろしかけた手を止めているのだ。
「えーと、」
「クソッ!」
刀を鞘に納めてソニックは舌打ちをした。
「今まで幾つもの暗殺を請け負ってきた俺が、こんなガキ1人殺せないとは・・・!」
「え、あの」
「やはり修行が足りないようだな。
出直して次こそお前を倒す!」
「いやどう考えたってあなたの方が強いって・・・」
そんなことを言っている間にソニックはいなくなってしまっていた。
独り言を言っていたみたいで恥ずかしくて、楓香は木に刺さっているクナイを引き抜き帽子を取ると、そそくさとその場をあとにした。