運が悪いとは思ってません
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『恋をするってどういうこと?』
家のドアを品のない音を響かせながらドンドン叩くと、今まで見たことのない機嫌の悪い表情をぶら下げたココが出てきた。
無理矢理家に押しかけた上にテーブルについて紅茶を飲む。うん、美味しい。
この家の家主は相変わらず不機嫌のままセイラの向かいの席についた。
そしてセイラは空気を読むことなく冒頭の質問を投げかけたのだ。
もうココはキレる寸前だ。
「とりあえず…いきなり押しかけて来てどういうつもりだ?」
『恋人って何をするものなの?卓球?』
「聞いて。ねえ、聞いて。」
ココの家に来る前、セイラはリンと会っていた。
延々と続くリンの惚気を聞いている内にそんなに良いものなら自分も経験してみたい。
『そう思い立ったら足が自然とココのところへ向かってたんだ。』
「ボクじゃなくてもいいだろ。トリコとかサニーとか。」
『トリコとゼブラとサニーのとこに行ったら面倒だからココのとこ行けって言われちゃったよ!』
「思い立ったって意味わかってるか?」
口を尖らせてむくれてしまったココにお土産のシュークリームを献上すると「早く出せ」と叱られてしまったがとりあえず許してくれた。
『はい、先生!好きってどんな気持ち?』
「質問は許可してない。」
『ケチ!』
「仕方ない。シュークリーム分の働きはしてやるか。
そうだな。一般的にはドキドキしたり幸せな気持ちになったり時には悲しくなったり、自分で自分をコントロールできなくなるっていうね。」
『情緒不安定ってこと……!?』
「違う。」
恋って難しいー…と首を傾げるセイラに反してココは頭を抱えていた。
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