第二話
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ドームの壁が震えるほどの歓声と悲鳴にも近い猛獣たちの咆哮。
職員たちはこの悲鳴に気づかないのか平然と作業を進めていく。
セイラの首に強化セラミックでできたチョーカーが着けられた。
「貴方の首のそれで戦闘中のデータを計測します。壊さないように気をつけてください。」
『はいはい。』
グルメコロシアムで儲かったお金は世界中の孤児やスラムの子供たちに配る食料へと代わる。
幾度となく聞かされてきた話。
このグルメコロシアムで行われていることは決して悪ではないと。
ならばこの気持ちはなんだろう。
私の胸の奥に渦巻く息苦しさとやるせなさはどこへ吐き出せばいい?
私だけが蓋をすればすべてが丸く収まるのか。
職員が入場の時間を知らせる。
入場のアナウンスと共にドーム内の歓声が一際大きくなった。
嗚呼、まだ逃げられない。