1-10:Determination
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レノはスーツが濡れるのも構わず、ヒロインを抱き寄せた。
身を乗り出し、しかとヒロインを腕の中に収める。
ヒロインの冷えきった身体がますます痛々しく、レノは唇を噛んだ。
守ってやれなかった。
自責の念に潰されそうになりながら、レノはさらにヒロインを近くに抱き寄せた。
「…好きだ、ヒロイン」
レノはヒロインの首筋に顔を埋め、付けられたキスマークの上に被せるように、新しくキスマークを付けた。
「俺はお前を拒んだりしない。全部受けとめてやるから――」
だから、もう泣くな。
「レノ…」
腕の力を緩めると、泣き腫らした顔を上げたヒロインと目が合った。
「信じて、いいの?」
戸惑っている様子のヒロインに掛かる髪をレノは優しく払った。
「あぁ」
凍っていた水がゆっくりと溶けだすように、ヒロインが柔らかく微笑んだ。
そして。
どちらからともなく顔を近付け。
二人は深く長いキスを交わした。
浴槽越しにヒロインの腕が伸ばされ、レノの首に回される。
角度を変えて、何度も啄むように口付けたかと思うと、貪るように互いの舌を絡み合わせ、濃厚なキスを繰り返した。
まるで、互いの満たされなかった心を埋めようとするかのように。
レノは脱衣場に服を放ると、蛇口を捻りシャワーを出した。
ヒロインを汚していた血が、排水溝に流れていく。
浴槽の湯も何もかもが流れ、消えていく。
浴室の色を変えていた赤色は、全て消えた。
ヒロインの身体に残されたものを除いて。
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身を乗り出し、しかとヒロインを腕の中に収める。
ヒロインの冷えきった身体がますます痛々しく、レノは唇を噛んだ。
守ってやれなかった。
自責の念に潰されそうになりながら、レノはさらにヒロインを近くに抱き寄せた。
「…好きだ、ヒロイン」
レノはヒロインの首筋に顔を埋め、付けられたキスマークの上に被せるように、新しくキスマークを付けた。
「俺はお前を拒んだりしない。全部受けとめてやるから――」
だから、もう泣くな。
「レノ…」
腕の力を緩めると、泣き腫らした顔を上げたヒロインと目が合った。
「信じて、いいの?」
戸惑っている様子のヒロインに掛かる髪をレノは優しく払った。
「あぁ」
凍っていた水がゆっくりと溶けだすように、ヒロインが柔らかく微笑んだ。
そして。
どちらからともなく顔を近付け。
二人は深く長いキスを交わした。
浴槽越しにヒロインの腕が伸ばされ、レノの首に回される。
角度を変えて、何度も啄むように口付けたかと思うと、貪るように互いの舌を絡み合わせ、濃厚なキスを繰り返した。
まるで、互いの満たされなかった心を埋めようとするかのように。
レノは脱衣場に服を放ると、蛇口を捻りシャワーを出した。
ヒロインを汚していた血が、排水溝に流れていく。
浴槽の湯も何もかもが流れ、消えていく。
浴室の色を変えていた赤色は、全て消えた。
ヒロインの身体に残されたものを除いて。
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