1-9:Prototype
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出発から1週間。
レノとルードはニブル山での任務を終え、夕方本社に戻ってきた。
「ただ今戻りました、と」
いつもの調子でドアを開けた先は、がらんとしていた。
唯一残っていたヴェルドが二人に気付き、全員任務に出ていると伝えた。
研究所での一件から、ヒロインがいなくてレノは少しほっとしていた。
ヒロインを選べなかった罪悪感から、どんな顔をしてヒロインに会えばいいのか、レノにはまだわからない。
「報告を」
ヴェルドに促され、ルードが元新人ソルジャーから渡されたファイルを出し、研究所でのことを報告した。
「全部、知ったのか?」
二人は無言でそれを肯定した。
「本当にヒロインを兵器として覚醒させるつもりなんですか?」
レノは最も気掛かりなことを尋ねた。
それが事実なら、どうするか――。
答えはまだないが…。
ヴェルドはふぅーっと息をつくと、悩むレノに肩の力を抜くよう言った。
「あの研究所でヒロインを見つけたのは私だ。あのときのヒロインは、まるで人形のようだった。生気のない顔で、ぼんやり空を眺めていたよ」
ヴェルドは椅子の背もたれに身体を預け、天井を見上げた。
ヴェルドはヒロインを本社に連れ帰った。
その後の調査の結果、ジェノバ細胞は眠ったままなので、ヒロインは全く普通の人間だと診断された。
「抹殺命令が出ていたにも関わらず、ヒロインを生かしたんですか?」
レノは目を丸くしてヴェルドを見た。
「ヒロインに娘を重ねたんだろうな…タークスの主任ともあろうものがな」
ヴェルドは自嘲気味に笑った。
「社長からは、ヒロインのジェノバ細胞が目覚めたら殺せ、と指示を受けている。今回の極秘任務は、ヒロインを救う手がかりを得るためだったんだが…大きな収穫があったな」
二人が持ち帰ったファイルを手にし、ヴェルドは満足気に笑った。
少なくともタークスはヒロインを守ろうとしていることを知り、レノの胸のつかえが取れた。
ヴェルドから明日の休みを言い渡され、さらにヒロインが直帰することを聞くと、レノはいても立ってもいられず、オフィスを飛び出した。
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レノとルードはニブル山での任務を終え、夕方本社に戻ってきた。
「ただ今戻りました、と」
いつもの調子でドアを開けた先は、がらんとしていた。
唯一残っていたヴェルドが二人に気付き、全員任務に出ていると伝えた。
研究所での一件から、ヒロインがいなくてレノは少しほっとしていた。
ヒロインを選べなかった罪悪感から、どんな顔をしてヒロインに会えばいいのか、レノにはまだわからない。
「報告を」
ヴェルドに促され、ルードが元新人ソルジャーから渡されたファイルを出し、研究所でのことを報告した。
「全部、知ったのか?」
二人は無言でそれを肯定した。
「本当にヒロインを兵器として覚醒させるつもりなんですか?」
レノは最も気掛かりなことを尋ねた。
それが事実なら、どうするか――。
答えはまだないが…。
ヴェルドはふぅーっと息をつくと、悩むレノに肩の力を抜くよう言った。
「あの研究所でヒロインを見つけたのは私だ。あのときのヒロインは、まるで人形のようだった。生気のない顔で、ぼんやり空を眺めていたよ」
ヴェルドは椅子の背もたれに身体を預け、天井を見上げた。
ヴェルドはヒロインを本社に連れ帰った。
その後の調査の結果、ジェノバ細胞は眠ったままなので、ヒロインは全く普通の人間だと診断された。
「抹殺命令が出ていたにも関わらず、ヒロインを生かしたんですか?」
レノは目を丸くしてヴェルドを見た。
「ヒロインに娘を重ねたんだろうな…タークスの主任ともあろうものがな」
ヴェルドは自嘲気味に笑った。
「社長からは、ヒロインのジェノバ細胞が目覚めたら殺せ、と指示を受けている。今回の極秘任務は、ヒロインを救う手がかりを得るためだったんだが…大きな収穫があったな」
二人が持ち帰ったファイルを手にし、ヴェルドは満足気に笑った。
少なくともタークスはヒロインを守ろうとしていることを知り、レノの胸のつかえが取れた。
ヴェルドから明日の休みを言い渡され、さらにヒロインが直帰することを聞くと、レノはいても立ってもいられず、オフィスを飛び出した。
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