1-9:Prototype
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平然と元新人ソルジャーが口にしたセリフに、二人は色を失った。
得体の知れない元新人ソルジャーの闇に初めて触れ、レノの手に気持ちの悪い汗が浮かぶ。
「お前…!」
「頭がおかしい、と?おかしいのは神羅も一緒ですよ。方法は違えど、目指すものは同じですからね!」
元新人ソルジャーは語気を荒げ、拳を握った。
「一体…?」
元新人ソルジャーが初めて感情を顕にした言葉にレノは眉をしかめた。
一方元新人ソルジャーは小馬鹿にしたように鼻で笑った。
「俺はこの研究所の唯一の生き残りなんです。もしかして、何も知らされてなかったんですか?」
元新人ソルジャーはわざとらしく驚いてみせた。
その元新人ソルジャーの一つ一つの挙動が、自分の無知を笑っているようで気分が悪い。
募る苛立ちを隠しきれず、レノは眉間に皺を寄せた。
「何でお前はヒロインを狙うんだ?」
絞り出したレノの声は怒気を孕み、いつもより低い。
しかし元新人ソルジャーはそれを気にすることもなく、そんなこともわからないのかと、大げさに肩を竦めた。
「ヒロインの中にあるジェノバを覚醒させることで、ヒロインを完全な兵器として目覚めさせ、神羅に復讐するんですよ」
当然のことだと元新人ソルジャーが笑った。
「なら、放っとくわけにはいかないぞ、と」
神羅に楯突くなら、ここで潰しておく。
レノとルードは、素早く得意の形に武器を構えた。
「俺を殺しても、ヒロインは救えませんよ」
神羅が必要としているのも兵器として覚醒したヒロイン。
ヒロインの自我をなくそうとしているのだと、元新人ソルジャーは言った。
静かな口調で告げられた事実に、レノの息が詰まった。
「潜入捜査だなんて言ったら聞こえはいいかもしれませんが、実際はヒロインをいいように使って、心をすり減らそうとしてるだけですよ」
次々と元新人ソルジャーから明かされる事実に信じがたいものを感じながら、一方でそれらは辻褄が合っていて、信憑性があることもレノは感じていた。
ロッドを握る力が弱まる。
レノに生まれた迷いを感じ取ったのか、元新人ソルジャーが口角を持ち上げ、にやっと笑った。
「ねぇレノさん、ヒロインと神羅、どっちを取ります?」
.
得体の知れない元新人ソルジャーの闇に初めて触れ、レノの手に気持ちの悪い汗が浮かぶ。
「お前…!」
「頭がおかしい、と?おかしいのは神羅も一緒ですよ。方法は違えど、目指すものは同じですからね!」
元新人ソルジャーは語気を荒げ、拳を握った。
「一体…?」
元新人ソルジャーが初めて感情を顕にした言葉にレノは眉をしかめた。
一方元新人ソルジャーは小馬鹿にしたように鼻で笑った。
「俺はこの研究所の唯一の生き残りなんです。もしかして、何も知らされてなかったんですか?」
元新人ソルジャーはわざとらしく驚いてみせた。
その元新人ソルジャーの一つ一つの挙動が、自分の無知を笑っているようで気分が悪い。
募る苛立ちを隠しきれず、レノは眉間に皺を寄せた。
「何でお前はヒロインを狙うんだ?」
絞り出したレノの声は怒気を孕み、いつもより低い。
しかし元新人ソルジャーはそれを気にすることもなく、そんなこともわからないのかと、大げさに肩を竦めた。
「ヒロインの中にあるジェノバを覚醒させることで、ヒロインを完全な兵器として目覚めさせ、神羅に復讐するんですよ」
当然のことだと元新人ソルジャーが笑った。
「なら、放っとくわけにはいかないぞ、と」
神羅に楯突くなら、ここで潰しておく。
レノとルードは、素早く得意の形に武器を構えた。
「俺を殺しても、ヒロインは救えませんよ」
神羅が必要としているのも兵器として覚醒したヒロイン。
ヒロインの自我をなくそうとしているのだと、元新人ソルジャーは言った。
静かな口調で告げられた事実に、レノの息が詰まった。
「潜入捜査だなんて言ったら聞こえはいいかもしれませんが、実際はヒロインをいいように使って、心をすり減らそうとしてるだけですよ」
次々と元新人ソルジャーから明かされる事実に信じがたいものを感じながら、一方でそれらは辻褄が合っていて、信憑性があることもレノは感じていた。
ロッドを握る力が弱まる。
レノに生まれた迷いを感じ取ったのか、元新人ソルジャーが口角を持ち上げ、にやっと笑った。
「ねぇレノさん、ヒロインと神羅、どっちを取ります?」
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