1-8:Flowers
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最初は戸惑っていたヒロインも、いつしか自然にレノの指に自分の指を絡めていた。
しっかりと手を繋いだ二人は、さながら恋人同士のようで、周囲の視線を集めてやまない。
「あ、あのお店入ってみない?」
ヒロインが指を差したのはお洒落なパスタの店。
女の子受けしそうな可愛らしい飾り付けがされた店内に吸い寄せられるように、ヒロインはふらふらと寄っていく。
「おい、ヒロイン!」
すっかりレノのことを忘れているのか、引っ張られたレノはつんのめりそうになってヒロインに抗議する。
「あ、ごめん。ほら、ランチタイム終わっちゃうわ!早く入らなきゃ」
簡単に謝罪すると、ヒロインは急いで店に入って行ってしまった。
呆気なく手を振り解かれ、レノは大きく息をついてヒロインに続いて店に入った。
「何か俺、場違いじゃないか…?」
店内は女の子だらけ。
明らかに自分向きではない雰囲気に、タバコを吸うのさえ躊躇われる。
「そう?大丈夫よ、カップルもいるじゃない」
にこにこ楽しそうにしているヒロインを見ていると、レノはそれ以上何も言えなかった。
昼に二人で食事をしたり、どこかに遊びに行ったりという、いわゆる『普通のデート』をしたことがなかったレノは、そわそわと足を組み直した。
(落ち着かないぞ、と…)
慣れない場所での食事に、結局味もわからなかったレノは、店を出てすぐ我慢していたタバコをくわえた。
「我慢することなかったのに」
美味そうに煙を吐き出すレノを見て、ヒロインがくすくす笑った。
「バーカ。落ち着かないところでタバコ吸ったって、美味くないだろ」
「そういうものなの?」
「そういうもんだぞ、と」
「へぇ」
途切れることのない会話を楽しみながら、二人は帰路についた。
しっかりと手を繋いで。
To be continued...
2006/01/23
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しっかりと手を繋いだ二人は、さながら恋人同士のようで、周囲の視線を集めてやまない。
「あ、あのお店入ってみない?」
ヒロインが指を差したのはお洒落なパスタの店。
女の子受けしそうな可愛らしい飾り付けがされた店内に吸い寄せられるように、ヒロインはふらふらと寄っていく。
「おい、ヒロイン!」
すっかりレノのことを忘れているのか、引っ張られたレノはつんのめりそうになってヒロインに抗議する。
「あ、ごめん。ほら、ランチタイム終わっちゃうわ!早く入らなきゃ」
簡単に謝罪すると、ヒロインは急いで店に入って行ってしまった。
呆気なく手を振り解かれ、レノは大きく息をついてヒロインに続いて店に入った。
「何か俺、場違いじゃないか…?」
店内は女の子だらけ。
明らかに自分向きではない雰囲気に、タバコを吸うのさえ躊躇われる。
「そう?大丈夫よ、カップルもいるじゃない」
にこにこ楽しそうにしているヒロインを見ていると、レノはそれ以上何も言えなかった。
昼に二人で食事をしたり、どこかに遊びに行ったりという、いわゆる『普通のデート』をしたことがなかったレノは、そわそわと足を組み直した。
(落ち着かないぞ、と…)
慣れない場所での食事に、結局味もわからなかったレノは、店を出てすぐ我慢していたタバコをくわえた。
「我慢することなかったのに」
美味そうに煙を吐き出すレノを見て、ヒロインがくすくす笑った。
「バーカ。落ち着かないところでタバコ吸ったって、美味くないだろ」
「そういうものなの?」
「そういうもんだぞ、と」
「へぇ」
途切れることのない会話を楽しみながら、二人は帰路についた。
しっかりと手を繋いで。
To be continued...
2006/01/23
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