1-8:Flowers
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男二人が真剣な話をしている頃、ヒロインとエアリスは花畑で花の手入れをしながら他愛もない話をしていた。
「へぇ、花売りしてるんだ」
ヒロインは雑草を抜き、額から流れてくる汗を拭った。
「うん。スラムじゃ、めったにお花、咲かないから」
「素敵な仕事ね」
寂しげに笑ったエアリスの顔が、ヒロインの言葉で花が咲いたかのように明るくなった。
いつしか土いじりに真剣になって暑くなったヒロインはスーツの上着を脱いで、カッターシャツの袖を捲り上げた。
「ヒロインとレノ、付き合ってるの?」
「えっ?」
しばらくは会話もなく黙々と草むしりをしていた中、唐突に切り出された話にヒロインは弾かれたように顔を上げた。
雑草に伸ばしかけていたヒロインの手が止まる。
「ちょっ…何よ突然!」
だんだんと顔が赤くなるのを自分でも感じ、それを誤魔化すように乱暴に雑草を一束抜いた。
「あ、赤くなった!やっぱりそうなんだ」
エアリスがまるで自分のことのように喜んで手を合わせた。
エアリスが誤解して勝手に想像を膨らませていることに慌てて、ヒロインは大きく両手を振って否定する。
「違っ…本当に違うの!ただの同僚!」
「嘘。私、わかるの。お互い思い合ってる人たちからは、たくさん温かい気持ち、溢れてるから」
「え…お、お互いって…‥」
ますます困惑するヒロインは、もうどうしていいか分からず、湯気が出そうなほど真っ赤になった顔を両手で押さえた。
「絶対レノもヒロインのこと、好きだよ」
自信を持って断言したエアリスは、ふわりと微笑んだ。
まるで、大輪の花が咲いたかのように。
エアリスの言葉で、ヒロインの心の中、奥底に沈められていたものが揺らいだ。
ずっと気付かない振りをして、無理矢理押し込めていた気持ち。
レノのことが――
「――好き…」
声に出してしまってから、ヒロインはぱっと口を押さえた。
「言葉に出したら、楽になったでしょ。――ほら、向こうも話、終わったみたい」
エアリスに言われ後ろを振り返ると、怠そうに欠伸をしたレノが目に入った。
「ちゃんと伝えてあげて。ね?」
エアリスにこそっと言われ、再びヒロインの顔が赤くなった。
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「へぇ、花売りしてるんだ」
ヒロインは雑草を抜き、額から流れてくる汗を拭った。
「うん。スラムじゃ、めったにお花、咲かないから」
「素敵な仕事ね」
寂しげに笑ったエアリスの顔が、ヒロインの言葉で花が咲いたかのように明るくなった。
いつしか土いじりに真剣になって暑くなったヒロインはスーツの上着を脱いで、カッターシャツの袖を捲り上げた。
「ヒロインとレノ、付き合ってるの?」
「えっ?」
しばらくは会話もなく黙々と草むしりをしていた中、唐突に切り出された話にヒロインは弾かれたように顔を上げた。
雑草に伸ばしかけていたヒロインの手が止まる。
「ちょっ…何よ突然!」
だんだんと顔が赤くなるのを自分でも感じ、それを誤魔化すように乱暴に雑草を一束抜いた。
「あ、赤くなった!やっぱりそうなんだ」
エアリスがまるで自分のことのように喜んで手を合わせた。
エアリスが誤解して勝手に想像を膨らませていることに慌てて、ヒロインは大きく両手を振って否定する。
「違っ…本当に違うの!ただの同僚!」
「嘘。私、わかるの。お互い思い合ってる人たちからは、たくさん温かい気持ち、溢れてるから」
「え…お、お互いって…‥」
ますます困惑するヒロインは、もうどうしていいか分からず、湯気が出そうなほど真っ赤になった顔を両手で押さえた。
「絶対レノもヒロインのこと、好きだよ」
自信を持って断言したエアリスは、ふわりと微笑んだ。
まるで、大輪の花が咲いたかのように。
エアリスの言葉で、ヒロインの心の中、奥底に沈められていたものが揺らいだ。
ずっと気付かない振りをして、無理矢理押し込めていた気持ち。
レノのことが――
「――好き…」
声に出してしまってから、ヒロインはぱっと口を押さえた。
「言葉に出したら、楽になったでしょ。――ほら、向こうも話、終わったみたい」
エアリスに言われ後ろを振り返ると、怠そうに欠伸をしたレノが目に入った。
「ちゃんと伝えてあげて。ね?」
エアリスにこそっと言われ、再びヒロインの顔が赤くなった。
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