1-8:Flowers
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「経歴抹消…」
思わず声に出してしまい、近くにいたルードとヒロインから訝しむような視線を送られる。
慌てて画面を消したレノは、わざとらしく咳払いして席を立ち、オフィスを出た。
思っていた以上に厄介なことに首を突っ込んでしまい、レノは頭を押さえる。
だからと言ってヒロインを守る気持ちに代わりはないが、姿の見えない敵を相手にしているようで気持ちが悪い。
自然と漏れた溜息にますますレノは頭痛を覚えた。
喫煙所に着いたレノは重い気分を吐き出そうと、さっそくタバコに火を点けた。
そして、スーツから取り出した小銭を自販機に入れ、ブラックコーヒーを買った。
近くのベンチに腰を下ろすと、その薄い唇にタバコをくわえ缶のプルタブを引き開ける。
レノは、くわえたタバコを一度大きく吸って肺を煙で満たすと、ゆっくり煙で輪を作りながらそれを吐き出していった。
自分で作った煙の輪が消え行くのを眺めながら、レノは思案に耽る。
ソルジャーではない新人ソルジャー。
その新人ソルジャーと任務を行ったザックス。
(ザックス…電話してみるか)
レノは携帯を取り出し、リダイヤルに残っていたザックスの携帯に電話を掛けた。
トゥルルル――
トゥルルル――
耳に響く呼出し音。
なかなか出ないザックスに苛立ち、レノはトントントン、と一定のリズムを足で刻んだ。
電話を切ろうとレノが終話ボタンに手を伸ばしたとき、ザックスの大声が割れんばかりに響き渡った。
『何の用だ、レノ?』
珍しくザックスから不機嫌そうな雰囲気を感じ取りレノは目を丸くしたが、すぐににやっと笑った。
「あぁ悪かったな、デート中に」
『!?』
電話の向こうで絶句したザックスの反応から、カマを掛けたことが当たりだと分かり、レノはほくそ笑む。
「まぁたいした用じゃないんだけどな。聞きたいことが――「レノー!」
肝心のことを聞こうとしたレノの耳にヒロインの声が届いた。
「悪ぃ、任務だぞ、と。また今度な」
ヒロインに聞かれると不味い話をしかけていたレノは、一方的に電話を切った。
.
思わず声に出してしまい、近くにいたルードとヒロインから訝しむような視線を送られる。
慌てて画面を消したレノは、わざとらしく咳払いして席を立ち、オフィスを出た。
思っていた以上に厄介なことに首を突っ込んでしまい、レノは頭を押さえる。
だからと言ってヒロインを守る気持ちに代わりはないが、姿の見えない敵を相手にしているようで気持ちが悪い。
自然と漏れた溜息にますますレノは頭痛を覚えた。
喫煙所に着いたレノは重い気分を吐き出そうと、さっそくタバコに火を点けた。
そして、スーツから取り出した小銭を自販機に入れ、ブラックコーヒーを買った。
近くのベンチに腰を下ろすと、その薄い唇にタバコをくわえ缶のプルタブを引き開ける。
レノは、くわえたタバコを一度大きく吸って肺を煙で満たすと、ゆっくり煙で輪を作りながらそれを吐き出していった。
自分で作った煙の輪が消え行くのを眺めながら、レノは思案に耽る。
ソルジャーではない新人ソルジャー。
その新人ソルジャーと任務を行ったザックス。
(ザックス…電話してみるか)
レノは携帯を取り出し、リダイヤルに残っていたザックスの携帯に電話を掛けた。
トゥルルル――
トゥルルル――
耳に響く呼出し音。
なかなか出ないザックスに苛立ち、レノはトントントン、と一定のリズムを足で刻んだ。
電話を切ろうとレノが終話ボタンに手を伸ばしたとき、ザックスの大声が割れんばかりに響き渡った。
『何の用だ、レノ?』
珍しくザックスから不機嫌そうな雰囲気を感じ取りレノは目を丸くしたが、すぐににやっと笑った。
「あぁ悪かったな、デート中に」
『!?』
電話の向こうで絶句したザックスの反応から、カマを掛けたことが当たりだと分かり、レノはほくそ笑む。
「まぁたいした用じゃないんだけどな。聞きたいことが――「レノー!」
肝心のことを聞こうとしたレノの耳にヒロインの声が届いた。
「悪ぃ、任務だぞ、と。また今度な」
ヒロインに聞かれると不味い話をしかけていたレノは、一方的に電話を切った。
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