1-7:Kill
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ヘリでプレート上に出たレノとルードの二人に、本部から通信が入った。
操縦士から渡されたインカムを装着する。
「こちらレノです。今プレート上に出ました」
『レノ、ルード、こちらヴェルドだ。先行したメンバーからの情報によると、30分ほど前に公園を北に抜けて1km程の地点で発砲事件があったらしい』
ヴェルドの口調は苦渋に満ちていた。
レノがヒロインとの最後の通話で聞いたのは、銃声。
時間もほぼ一致している。
(撃たれた、のか?)
レノはきつく唇を噛んだ。
組んでいた手にも、自然と力が入る。
「それで、ヒロインは?」
ヒロインのことが気掛かりで仕方ない様子のレノに代わり、ルードがヴェルドに尋ねた。
『……現場に血痕がないことからみて、撃たれてはいないだろう』
ヒロインが無事であるとわかったレノが、大きく安堵の溜息をついたのも束の間。
『――ただし、行方不明だ』
ヴェルドから告げられたことの大きさに、レノの頭が真っ白になる。
(ヒロイン――!)
まるで祈るかのように、レノは自然と指を組んでいた。
「くそっ!」
『レノ、ヒロインが心配なのはわかるが落ち着け』
今にも爆発しそうなレノを、ヴェルドが通信機越しに宥める。
相棒にも隣で心配そうにされているのに気付き、レノはばつが悪く頭を掻いた。
「…すみません。何か手がかりはないんですか?」
『発砲現場に黒の短銃、西に50m地点にヒロインの携帯が落ちていた。今はこの辺りを中心に捜索している。目撃者は今のところいないようだ』
ヴェルドがふぅーっと大きく息をついた。
『何かあれば本部に連絡を入れろ。――以上だ』
「「了解」」
通信が終了し、二人はインカムを外した。
「レノ、一人で突っ走るなよ」
「大丈夫だぞ、と。任務優先だ」
レノは平静を装い、何の感情も込めずに言った。
任務は幹部抹殺。
ヒロインと幹部の男が一緒なら、ヒロインの救出は二の次になる。
もしかしたら、ヒロインの命を天秤に掛けなければならないかもしれない。
(ヒロイン――)
レノは祈るように目を伏せた。
.
操縦士から渡されたインカムを装着する。
「こちらレノです。今プレート上に出ました」
『レノ、ルード、こちらヴェルドだ。先行したメンバーからの情報によると、30分ほど前に公園を北に抜けて1km程の地点で発砲事件があったらしい』
ヴェルドの口調は苦渋に満ちていた。
レノがヒロインとの最後の通話で聞いたのは、銃声。
時間もほぼ一致している。
(撃たれた、のか?)
レノはきつく唇を噛んだ。
組んでいた手にも、自然と力が入る。
「それで、ヒロインは?」
ヒロインのことが気掛かりで仕方ない様子のレノに代わり、ルードがヴェルドに尋ねた。
『……現場に血痕がないことからみて、撃たれてはいないだろう』
ヒロインが無事であるとわかったレノが、大きく安堵の溜息をついたのも束の間。
『――ただし、行方不明だ』
ヴェルドから告げられたことの大きさに、レノの頭が真っ白になる。
(ヒロイン――!)
まるで祈るかのように、レノは自然と指を組んでいた。
「くそっ!」
『レノ、ヒロインが心配なのはわかるが落ち着け』
今にも爆発しそうなレノを、ヴェルドが通信機越しに宥める。
相棒にも隣で心配そうにされているのに気付き、レノはばつが悪く頭を掻いた。
「…すみません。何か手がかりはないんですか?」
『発砲現場に黒の短銃、西に50m地点にヒロインの携帯が落ちていた。今はこの辺りを中心に捜索している。目撃者は今のところいないようだ』
ヴェルドがふぅーっと大きく息をついた。
『何かあれば本部に連絡を入れろ。――以上だ』
「「了解」」
通信が終了し、二人はインカムを外した。
「レノ、一人で突っ走るなよ」
「大丈夫だぞ、と。任務優先だ」
レノは平静を装い、何の感情も込めずに言った。
任務は幹部抹殺。
ヒロインと幹部の男が一緒なら、ヒロインの救出は二の次になる。
もしかしたら、ヒロインの命を天秤に掛けなければならないかもしれない。
(ヒロイン――)
レノは祈るように目を伏せた。
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