1-7:Kill
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(しまった――!)
振り返る暇すら与えられず、あっという間に腕を捻り上げられ、ヒロインは痛みに顔をしかめた。
きつく握っていた銃がぽろっと呆気なく手を離れ、軽い音を立てて地面にぶつかった。
完全に気配を消されていたとは言え、あっさり敵に捕まってしまった自分の腑甲斐なさに、ヒロインは悔しくて唇を噛んだ。
「反応は悪くないけど、まだまだだね。もう少し実戦経験がいるみたいだ」
背後から聞こえた、聞き覚えのある声。
いや、聞き覚えがあるなどという程度ではない。
首だけ振り返ると、ヒロインはその名を呼んだ。
「新人ソルジャー…」
人の善さそうな顔でにっこり笑った新人ソルジャーに、ヒロインは昨日のことを思い出してぞっとする。
鼓動が自然と早くなる。
新人ソルジャーに会った途端、昨日のことが脳内にフラッシュバックした。
目の前がチカチカする。
左手で、ふらつく頭を必死に支えた。
背中を、気持ちの悪い汗が流れていったのを感じた。
「まさか、こんなに巧くいくとはね。君のおかげかな」
新人ソルジャーは男に冷たく笑った。
その顔を見たヒロインは、一気に体中の血が引いていくような気がした。
男も引きつったような笑みを浮かべている。
「さて、ここは人が多いから移動しようか」
すでに周囲には人はいなかったが、新人ソルジャーはヒロインの腕を引いて歩きだした。
「あの…約束は…‥」
男は新人ソルジャーの顔色を伺いながら、おずおずと尋ねた。
新人ソルジャーは満面の笑みを作って男に言った。
「ミッドガルから出す約束だろう。覚えてるから、もう少し付き合ってもらうよ」
新人ソルジャーの言いようがない不気味な笑みに恐れをなしてか、男はその後ろから何も言わずついてきた。
(レノ――!)
ヒロインは不安に押し潰されそうになりながら、新人ソルジャーに引かれるままその場をあとにした。
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振り返る暇すら与えられず、あっという間に腕を捻り上げられ、ヒロインは痛みに顔をしかめた。
きつく握っていた銃がぽろっと呆気なく手を離れ、軽い音を立てて地面にぶつかった。
完全に気配を消されていたとは言え、あっさり敵に捕まってしまった自分の腑甲斐なさに、ヒロインは悔しくて唇を噛んだ。
「反応は悪くないけど、まだまだだね。もう少し実戦経験がいるみたいだ」
背後から聞こえた、聞き覚えのある声。
いや、聞き覚えがあるなどという程度ではない。
首だけ振り返ると、ヒロインはその名を呼んだ。
「新人ソルジャー…」
人の善さそうな顔でにっこり笑った新人ソルジャーに、ヒロインは昨日のことを思い出してぞっとする。
鼓動が自然と早くなる。
新人ソルジャーに会った途端、昨日のことが脳内にフラッシュバックした。
目の前がチカチカする。
左手で、ふらつく頭を必死に支えた。
背中を、気持ちの悪い汗が流れていったのを感じた。
「まさか、こんなに巧くいくとはね。君のおかげかな」
新人ソルジャーは男に冷たく笑った。
その顔を見たヒロインは、一気に体中の血が引いていくような気がした。
男も引きつったような笑みを浮かべている。
「さて、ここは人が多いから移動しようか」
すでに周囲には人はいなかったが、新人ソルジャーはヒロインの腕を引いて歩きだした。
「あの…約束は…‥」
男は新人ソルジャーの顔色を伺いながら、おずおずと尋ねた。
新人ソルジャーは満面の笑みを作って男に言った。
「ミッドガルから出す約束だろう。覚えてるから、もう少し付き合ってもらうよ」
新人ソルジャーの言いようがない不気味な笑みに恐れをなしてか、男はその後ろから何も言わずついてきた。
(レノ――!)
ヒロインは不安に押し潰されそうになりながら、新人ソルジャーに引かれるままその場をあとにした。
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