1-7:Kill
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カーーン!
電話越し、銃声に混ざって聞こえた何かの音を最後に通話は途切れた。
「ヒロインっ!!おい、ヒロイン!!」
レノの激しい口調に、周りで作業していた神羅兵たちがぎょっとして振り向く。
いつもの飄々とした様子からは想像もつかないレノの取り乱した姿に、否応なしに視線が集まる。
何度電話してもヒロインの携帯が壊れてしまったのか、一向に繋がる様子はなかった。
不安がつのる。
「くそっ!」
周囲の視線も気にせず、レノは近くに転がっていた一斗缶を力任せに蹴った。
ガン!と派手な音を立てて一斗缶が凹んだ。
イライラして周りの物に当たり散らすレノの肩を、ルードが掴んで止める。
ルードが無言で首を振ったのを見て、レノは眉間に深い皺を刻み、舌打ちをしてルードの手を振り払った。
そのままレノは、自分が蹴った一斗缶にどかっと腰を下ろし、胸ポケットからタバコを取り出して火を点けた。
やれやれとばかりに嘆息すると、ルードは腕を組みレノの真横に立った。
レノは決してルードの方は見ずに、落ち着きなく足を踏み鳴らしていた。
「さっき本部には連絡した。すぐにヘリを回してくれるそうだ」
「あぁ」
「本部に残っていた奴らが先に8番街に向かっている」
「…そうか」
レノは手にしていたタバコを地面に落とし、足で踏み消した。
「少し落ち着け」
ルードがくいっとサングラスを中指で押し上げた。
サングラスに隠された目は、空をじっと睨んでいる。
それをちらっと横目で見たレノは、ふっと笑った。
「お前もな、と」
すっくと立ち上がったレノの顔は、いつもの余裕に満ちたものだった。
「急いで片付けりゃ、残業せずに済みそうだな」
ルードが同意するかのように頷いた。
しばらくして、ゴーーッという凄まじい音とともに、激しい風が巻き起こった。
上空を見上げたレノがにっと笑う。
「遅いぞ、と」
二人を乗せたヘリは、プレート上に向かって出発した。
(ヒロイン、無事でいろよ…)
.
電話越し、銃声に混ざって聞こえた何かの音を最後に通話は途切れた。
「ヒロインっ!!おい、ヒロイン!!」
レノの激しい口調に、周りで作業していた神羅兵たちがぎょっとして振り向く。
いつもの飄々とした様子からは想像もつかないレノの取り乱した姿に、否応なしに視線が集まる。
何度電話してもヒロインの携帯が壊れてしまったのか、一向に繋がる様子はなかった。
不安がつのる。
「くそっ!」
周囲の視線も気にせず、レノは近くに転がっていた一斗缶を力任せに蹴った。
ガン!と派手な音を立てて一斗缶が凹んだ。
イライラして周りの物に当たり散らすレノの肩を、ルードが掴んで止める。
ルードが無言で首を振ったのを見て、レノは眉間に深い皺を刻み、舌打ちをしてルードの手を振り払った。
そのままレノは、自分が蹴った一斗缶にどかっと腰を下ろし、胸ポケットからタバコを取り出して火を点けた。
やれやれとばかりに嘆息すると、ルードは腕を組みレノの真横に立った。
レノは決してルードの方は見ずに、落ち着きなく足を踏み鳴らしていた。
「さっき本部には連絡した。すぐにヘリを回してくれるそうだ」
「あぁ」
「本部に残っていた奴らが先に8番街に向かっている」
「…そうか」
レノは手にしていたタバコを地面に落とし、足で踏み消した。
「少し落ち着け」
ルードがくいっとサングラスを中指で押し上げた。
サングラスに隠された目は、空をじっと睨んでいる。
それをちらっと横目で見たレノは、ふっと笑った。
「お前もな、と」
すっくと立ち上がったレノの顔は、いつもの余裕に満ちたものだった。
「急いで片付けりゃ、残業せずに済みそうだな」
ルードが同意するかのように頷いた。
しばらくして、ゴーーッという凄まじい音とともに、激しい風が巻き起こった。
上空を見上げたレノがにっと笑う。
「遅いぞ、と」
二人を乗せたヘリは、プレート上に向かって出発した。
(ヒロイン、無事でいろよ…)
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