3-3:兆し
ヒロイン
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それからしばらくして、レノとクラウドが戻ってきた。
ヒロインは車を降りると、二人に駆け寄った。
「お疲れ様。二人とも、無事でよかった」
ヒロインはほっと胸を撫で下ろした。
「子どもたちと犯人は自警団に任せてきた」
どうやら子どもたちはヒロインが見ただけでなく、他にもいたらしい。子どもを救出して終わるつもりが、犯人の拘束と尋問をしていたために遅くなった、とクラウドが簡単に説明した。
「簡単に口割ってくれて助かったぞ、と」
犯人は地獄を見る前に洗いざらいしゃべったようだ。地獄を見ずとも、相当恐ろしい思いはしただろうが。
「じゃあ帰るか」
レノが車に乗るようヒロインを促した。
「あ、帰る前にセブンスヘブン寄ってね。荷物、ティファに渡さなきゃ」
「了解、と。クラウド、お前も『ちゃんと』帰れよ」
レノはクラウドに意地の悪い顔を向けた。
「…わかってる」
そっぽを向いてはいたが、クラウドが頷くのを確認し、レノは車を発進させた。
セブンスヘブンでティファに荷物を渡し、ヒロインとレノは帰路についた。その道すがら、ヒロインはずっと気になっていたことを聞いた。
「ねぇ、レノ。クラウドと何話してたの?」
「ん?」
レノがヒロインの方を向き、にやりと笑った。
「オレたちみたいに、ヤることちゃんとヤれって話だぞ、と」
「は!?」
予想もしていなかった答えに、ヒロインは目を白黒させた。
「え、本当に!?そんなこと言ったの!?」
ヒロインは顔を真っ赤にして、レノに詰め寄った。そんなことを言っていたとは…次からどんな顔をして会えばいいというのか!恥ずかしすぎて、消え去りたい気分になってくる。
「ちょ、ヒロイン、落ち着け!危ない!」
運転中にも関わらず、腕を掴まれたレノは慌ててヒロインを静止した。
「冗談だぞ、と」
「…本当に?」
「あー…半分ぐらい?」
「なにそれ!」
ヒロインは思い切り頬を膨らませた。
「その顔も可愛いぞ、と」
レノに膨らんだ頬を指先で突かれ、ヒロインはそっぽを向いた。
「もう知らない!ティファに新しいレシピもらったけど、レノの分は作らない!」
「それは困るぞ、と」
途切れることのない会話は、暗い影を落としかかっていたヒロインの心を温かい光で照らした。
To be continued...
2020/04/22
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ヒロインは車を降りると、二人に駆け寄った。
「お疲れ様。二人とも、無事でよかった」
ヒロインはほっと胸を撫で下ろした。
「子どもたちと犯人は自警団に任せてきた」
どうやら子どもたちはヒロインが見ただけでなく、他にもいたらしい。子どもを救出して終わるつもりが、犯人の拘束と尋問をしていたために遅くなった、とクラウドが簡単に説明した。
「簡単に口割ってくれて助かったぞ、と」
犯人は地獄を見る前に洗いざらいしゃべったようだ。地獄を見ずとも、相当恐ろしい思いはしただろうが。
「じゃあ帰るか」
レノが車に乗るようヒロインを促した。
「あ、帰る前にセブンスヘブン寄ってね。荷物、ティファに渡さなきゃ」
「了解、と。クラウド、お前も『ちゃんと』帰れよ」
レノはクラウドに意地の悪い顔を向けた。
「…わかってる」
そっぽを向いてはいたが、クラウドが頷くのを確認し、レノは車を発進させた。
セブンスヘブンでティファに荷物を渡し、ヒロインとレノは帰路についた。その道すがら、ヒロインはずっと気になっていたことを聞いた。
「ねぇ、レノ。クラウドと何話してたの?」
「ん?」
レノがヒロインの方を向き、にやりと笑った。
「オレたちみたいに、ヤることちゃんとヤれって話だぞ、と」
「は!?」
予想もしていなかった答えに、ヒロインは目を白黒させた。
「え、本当に!?そんなこと言ったの!?」
ヒロインは顔を真っ赤にして、レノに詰め寄った。そんなことを言っていたとは…次からどんな顔をして会えばいいというのか!恥ずかしすぎて、消え去りたい気分になってくる。
「ちょ、ヒロイン、落ち着け!危ない!」
運転中にも関わらず、腕を掴まれたレノは慌ててヒロインを静止した。
「冗談だぞ、と」
「…本当に?」
「あー…半分ぐらい?」
「なにそれ!」
ヒロインは思い切り頬を膨らませた。
「その顔も可愛いぞ、と」
レノに膨らんだ頬を指先で突かれ、ヒロインはそっぽを向いた。
「もう知らない!ティファに新しいレシピもらったけど、レノの分は作らない!」
「それは困るぞ、と」
途切れることのない会話は、暗い影を落としかかっていたヒロインの心を温かい光で照らした。
To be continued...
2020/04/22
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